週末挟んでドル買いが優勢、ドル円は一時142.00レベル=ロンドン為替概況
週末挟んでドル買いが優勢、ドル円は一時142.00レベル=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが優勢。全般に週末を挟んでドル買いの動きが続いている。東京市場では141.44近辺まで調整売りに押されたドル円だが、ロンドン市場ではじり高の値動きとなかで一時142.00近辺に高値を伸ばした。7カ月ぶりのドル高・円安水準。ただ、大台乗せには至らず141円台後半へと上昇は一服している。引き続き日銀の大規模緩和継続を受けた日米金利差拡大観測がドル円相場の下支えとなっている。ユーロドルは1.0940付近で上値が重くなると、一時1.0907近辺まで下押しされた。先週末の安値を広げている。先週末からの調整的なドル高とともに、ユーロには対ポンドでの売り圧力もみられている。今週木曜日の英中銀の金融政策発表では25bp利上げ市場コンセンサスとなっているほか、年内であと100bp超の利上げを市場は織り込んでいる。ECBよりもタカ派度が高い。ポンドドルもドル買い圧力で上値は重く、1.2801近辺に安値を広げているが、値動きは鈍い。欧州株は先週末の米株安を受けて軟調に推移しており、ユーロ円は155円台割れ、ポンド円は181円台後半と上昇は一服している。このあとのNY市場は奴隷解放記念日(ジューンティーンス)のため休場となる。
ドル円は141円台後半での取引。東京市場では142円手前水準から141.44近辺まで下押しされた。中国株などの下落がリスク回避圧力となり、ドル円にも調整が入った。しかし、ロンドン朝方からは全般にドル買いの動きが優勢となり、ドル円も上値を試した。一時142.00近辺まで買われ、7カ月ぶり高値水準となったが、大台乗せには至らず。このあとのNY市場が休場となることで、次第に様子見ムードが広がってきている。
ユーロドルは1.09台前半での取引。1.0940付近が重くなるとロンドン時間には下値を試す動きとなっている。対ポンドでのユーロ売りや、欧州株安もあって一時1.0907近辺に安値を広げた。ユーロ円はロンドン朝方に155円台を回復したが、次第に上値が重くなり154.80台まで軟化。カジミール・スロバキア中銀総裁やシムカス・リトアニア中銀総裁が7月利上げの必要性を示したが、9月については判断を保留している。
ポンドドルは1.28台前半での取引。先週末からの高値圏で揉み合うなかで、やや上値重く一時1.2801近辺まで安値を広げた。ポンド円は東京市場で下押しされたがロンドン朝方には182.13近辺まで高値を伸ばした。その後は欧州株が軟調に推移するなかで181円台後半での取引に落ち着いている。ユーロポンドは上値が重く、一時0.8518近辺と昨年8月29日以来のポンド高水準となった。今週木曜日には英金融政策委員会(MPC)の結果が発表される。市場では4.75%への25bpの利上げでコンセンサスが形成されている。市場ではさらに年内には5.50-5.75%まで金利水準が上昇すると見込んでいる。ECB以上にタカ派の見方となっている。週明けロンドン市場では英2年債利回りが2008年以来の5%に上昇している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。