ドル円、150円まで上げが進む可能性は低いとの指摘=NY為替
きょうもドル円は上値追いが続いており、一時140.70円付近まで上げ幅を拡大している。今回の急上昇に一部からは、昨年のように150円を再び目指すとの見方も出てきそうだ。しかし、アナリストからは、ドル円は天井が近づきつつあり、日本政府が介入を意識する水準まで上げが進む可能性は低いとの指摘が出ている。
昨年と違い日本経済は貿易収支が改善していることと、観光客の増加もサポートとなり、ドル円は142-143円程度で天井を打つ可能性があるという。また、ここに来てFRBの追加利上げの可能性が再浮上しているとは言え、FRBがここから昨年のような積極利上げを行う可能性はほぼ皆無。むしろ、どの水準でターミナルレート(最終到達点)を迎え、どのタイミングで利下げに転じるかを占う局面になっている。一方、日銀の方も、どのタイミングで出口戦略に舵を切れるのかを模索している段階で、少なくとも量的緩和(QE)を拡大する局面にはない。
ドル円が145円を超え、昨年に日本の財務省が介入した150円の水準まで上昇する環境にはないという。
USD/JPY 140.63 EUR/JPY 150.52
GBP/JPY 173.33 AUD/JPY 91.47
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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