根強いドル高圧力も一段の値動きは限定的、ドル円139円台後半=ロンドン為替概況
根強いドル高圧力も一段の値動きは限定的、ドル円139円台後半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、根強いドル高圧力も値動きは限定的。ドル円は東京昼に139.70近辺まで高値を伸ばし、3月17日以来のドル高・円安水準となった。その後は上値を抑えられて、ロンドン序盤には139.30付近まで下押し。再び139.60付近へと底堅く推移している。欧州株が売られているが、次第に下げ幅を縮小。米10年債利回りは3.73%台から3.76%付近へと小幅上昇。ユーロドルは東京市場から引き続き上値が重く、一時1.0714近辺まで安値を広げた。その後は1.07台前半で低迷している。ポンドドルは買戻しが入り、1.2330台から一時1.2387近辺まで上昇。その後は1.23台後半で推移している。きょうはユーロ売り・ポンド買いが優勢。クロス円はドル円とともに下に往って来い。ユーロ円は150円付近が重くなると149.30近辺まで一時下げたが、その後は149円台後半へ下げ渋り。ポンド円は172円近辺で下げ止まりと高値を172.77近辺に伸ばした。この日発表された第1四半期のドイツGDP確報値は前期比-0.3%と下方改定され、2期連続のマイナス成長が確定した。ドイツ消費者信頼感も引き続きマイナスの数字だった。ポンドに関しては新たな材料はでていないが、前日の英インフレ指標が高水準にとどまったことで、市場は年内にあと1%の利上げを完全に織り込んでいる。トルコ中銀は予想通り政策金利を据え置き、市場反応はほとんど見られなかった。
ドル円は139円台後半での取引。東京市場で139.70近辺と3月17日以来の高値水準をつけたあとは、売りに押された。ロンドン序盤には欧州株安もあって139.30付近まで反落。しかし、欧州株の下げ渋りや米債利回りの上昇とともに139円台後半に再び買われている。
ユーロドルは1.07台前半での取引。東京市場からのじり安の動きを受けて、ロンドン序盤には安値を1.0714近辺まで広げた。その後も戻りは鈍く1.07台前半にとどまっている。ユーロ円は序盤に売りが先行、149円台後半から149.30付近まで反落したが、その後はドル円とともに買い戻されている。対ポンドではユーロ売りの動きが継続している。独GDPが昨年第4四半期、今年第1四半期と2期連続でマイナス成長となったことが影響した面も。
ポンドドルは1.23台後半での取引。東京市場ではユーロドルともに上値重く推移したが、ドイツGDP発表をきっかけにユーロ売り・ポンド買いが入った。ポンドドルは1.2330台で下げ止まるとロンドン序盤には1.2387近辺まで反発。その後も1.23台後半で推移している。ポンド円は172円付近で下値を支えられており、172.77近辺に高値を伸ばしている。ユーロポンドは0.87台乗せ水準から0.8665近辺まで軟化した。きょうはポンド関連の新規材料はでていないが、前日の英インフレ指標を受けて、市場では年内の1%追加利上げを織り込む動きが見られている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。