債務上限問題再燃で一気にドル安円高の場面=NY為替概況
ドル円は序盤でドル高が優勢となり、ドル円は18日NY市場夕方からきょうの東京朝にかけての138円70銭台に迫る138円65銭を付けた。米債務上限問題に対する楽観的な見方が広がり、リスク選好の動きとなった。また米長期債利回りの上昇が見られ、ドル高につながった。
しかし、米債務上限問題について米政府と議会共和党の非公式協議から、共和党担当者が退席し、いったん協議中断となったことで、同問題への警戒感が再び強まった。共和党のマッカーシー下院議長は、政府が動かないことが要因としており、協議再開に向けてはコメントをしなかった。
デフォルト回避余地がそれほどない中での決裂は市場の警戒感を誘い、ドル売り円買いが一気に広がった。ドル円は138円60銭前後から137円43銭まで急落した。朝方3.72%を付けていた米10年債利回りが3.63%台を付けるなど、リスク警戒の動きが広がったことでドル売り円買いとなった。
下げ一服後は買い戻しが入り、138円台を回復するなど、ドル高円安基調が継続しているものの、債務上限問題が強まる中でのドル円ロングポジションの維持への警戒もあり、上値が抑えられた。
ユーロ円などクロス円でもリスク警戒の円買いが広がった。ユーロ円はドル円の上昇などに支えられて朝方149円80銭前後を付けた。その後少し下げて債務上限問題での急落となり、148円70銭台と高値から1円超の下げとなっている。
ユーロドルはロンドン市場から買いが優勢で1.0820台を付けた後、ドル円などでのドル高に押され1.0780台を付けたところで債務上限問題出のドル売りとなり、1.0820台に乗せて今日の高値を更新した。その後は調整が入って1.08割れを付けるなどの動きが見られた。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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