米SVB破綻を受けて不安定な動き=東京為替概況
米SVB破綻を受けて不安定な動き=東京為替概況
先週金曜日に米商業銀行シリコンバレーバンク(SVB)が破綻したことを受けて、一時ドル安円高が強まった。先週金曜日に134円10銭台までドル売りが進んだ後、135円台を回復して週の取引を終えたが、週明け再びのドル安となり、朝方135円56銭まで。
米当局がSVB及び週末に破綻が報じられたシグネチャーバンクの預金を保護する姿勢を示したことで、いったんはドルの買い戻しが入り、135円ちょうど前後を付ける場面が見られた。
しかし、今回のSVB破綻を受けて、今月のFOMCでの0.5%利上げ見通しが大きく後退。米大手銀行ゴールドマンサックスは利上げを見送るとの見通しを示しており、米株高ドル安につながった。米2年債の利回り低下などが見られる中で、再び133円台を付けるなどドル円でもドル売りが目立った。
その後ドル円は買い戻しが入った。日本国債10年物の利回りが0.30%台を付けるなど低下傾向を強め円売りにつながった。米国の大幅利上げ見送り見通しから米株先物時間外が大きく買われ、アジアの株式市場にも好材料となったことも、リスク回避での円買いの後退に繋がり、ドル円を支えた。
ユーロドルは、朝方のユーロ円の下げもあって1.0700前後から1.0660台を付けたが、昼前のドル売りに押され1.073台まで。午後は1.0720前後と高値圏でもみあった。
ユーロ円は朝のドル円の下げに142円台を付けた後、ドル円の買い戻しに144円20銭台まで。その後昼前に143円30銭台まで調整が入ったが、午後はユーロ買いの動きが強まり144円台を付けている。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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