【本日の見通し】米FOMC次第、利下げは織り込み済み
【本日の見通し】米FOMC次第、利下げは織り込み済み
今晩午前3時の米FOMC結果発表、3時半のパウエル議長会見次第の面が大きい。
FOMCでの0.25%利下げはほぼ織り込み済み。15日に理事の承認を受けたミラン理事や前回0.25%利下げを主張したウォラー、ボウマン両理事が0.5%の大幅利下げを主張してくる可能性があるが、多数派になる可能性はほぼないとみられている。注目は今後に向けての声明、議長会見と参加メンバーによる経済見通し(SEP)。中でもSEPで示される年末時点での政策金利水準見通し(ドットプロット)に注目が集まる。
前回6月のドットプロットは年内2回の利下げが大勢、年内据え置きが7名、1回が2名と利下げに慎重な姿勢も見られた。今回の利下げがほぼ確実となる中、こうした見通しがどこまで修正されるのか、また来年末時点での利下げをどこまで見込むのかが注目される。今年末に関しては今回含め年内3回、0.25%ずつの見通しが大勢になる可能性が高い。大幅利下げにはハードルが高いとみられる。
来年末については前回時点で3.50-3.75%が中央値となっていた。現状年3回の利下げで今年の年末時点で同水準に到達する見通しが強く、来年末時点に関して市場では2.75-3.00%を見込んでいる。こちらもどこまで市場見通しなどに沿った下方修正があるのかが注目されるところ。
ドットプロットや声明、会見で今後の積極的な利下げが示されると、ドル売りが広がる可能性がある。ただ、年内3回利下げをすでに織り込む中、想定内の変化に留まった場合、逆にドル買いが強まる可能性がある点に注意した位。昨日大きくドル売りが進んだ後だけに、リスクは上方向も大きい。
ドル円は145円台トライの可能性も、147円台後半程度までの回復も視野。FOMCまでは動きは限定的に留まりそう。
ユーロドルもFOMC次第。昨日の流れが継続し1.19台トライの可能性も、FOMC後いったん調整売りが入る可能性を意識しておきたい。ポンドドルは1.36台推移を中心に1.37台トライのタイミングをうかがう流れに見えるが、ユーロドル同様にFOMC後の調整売りに注意。
ユーロ円はドル主導の展開でやや不安定も、174円台トライの場面がありそう。ポンド円は200円を挟んでの推移。200円台後半に警戒。
MINKABUPRESS 山岡
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。