米雇用統計を控えてまちまち、日銀ノーサプライズ、欧州株安も方向性出ず=ロンドン為替概況
米雇用統計を控えてまちまち、日銀ノーサプライズ、欧州株安も方向性出ず=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、米雇用統計を控えて値動きがまちまち。円相場は上下動。東京昼前に日銀が金融政策の据え置きを発表し、円売りに反応したが、ロンドン序盤には円が買い戻された。しかし、足元では再び円安方向に振れている。米銀行株の急落の影響で欧州株も下落。一方、米債利回りはロンドン時間には低下一服。米雇用統計が注目されるなかで、この時間帯は一方向への値動きが続きにくくなってるようだ。ドル円は136円台で下に往って来い。足元では高値を136.99近辺まで伸ばしてきている。ユーロ円も144円台後半から144円手前まで下落したあと、再び買われて145円台乗せとなっている。ポンド円は163円付近から162.50付近まで下押しされたあとは、騰勢を強めており164円台に乗せている。ロンドン朝方に発表された一連の英経済統計のなかで、1月の月次GDPが前月比+0.3%と前回の-0.5%から回復、市場予想も上回ったことがポンド相場に好感されたようだ。対ドルでも1.19台前半から一時1.20台乗せまで上昇。対ユーロでもポンド買いが優勢になっている。ユーロドルは1.0580付近から1.06台乗せ水準と狭いレンジで揉み合い。ドル指数は前日比小幅安での揉み合い。全般に米雇用統計待ちムードとなっている。
ドル円は136円台後半での取引。東京朝方に135.82近辺まで下押しされ136円付近で揉み合いとなった。昼前に日銀が現行の金融政策の据え置きを発表すると、円売りの反応。ドル円は137円手前まで上昇した。その後は神経質に売買が交錯も136円台後半に落ち着いた。ロンドン勢の参加とともに再び売りが強まり136円手前まで下落。欧州株や米株先物・時間外取引が下落したことが重石とまったもよう。ただ、米債利回りが次第に下げ渋ると再び買われて136.99近辺まで高値を伸ばしている。ただ、136円台での上下動となっており、米雇用統計を控えて方向性は出にくくなっている。
ユーロドルは1.05台後半での取引。東京市場では1.06台乗せをうかがうも1.05台後半での取引に終始していた。ロンドン時間に入ると上値を試して、1.0606近辺まで高値を伸ばした。ただ、1.06台では売りが優勢で、1.0570台まで反落。その後はレンジをなぞる展開になっている。ユーロ円は振幅。144円台後半から一時144円手前まで反落も、その後はドル円とともに買われて145.10近辺に高値を伸ばしている。対ポンドでは売り圧力が強く、ユーロの上値を抑えている。
ポンドドルは1.19台後半での取引。東京市場での1.19台前半の揉み合いを上放れると1.2009近辺まで高値を伸ばしている。ポンド円は162.50付近に下押しされたあとは164.17近辺まで高値を伸ばす強い動き。ユーロポンドが軟調で、0.8870付近から一時0.8825近辺まで下押しされた。総じてポンド買いが優勢となった背景としては、日本時間午後4時に発表されて一連の英経済指標のなかで、1月の月次GDPが前月比+0.3%と市場予想+0.1%を上回り、前回の-0.5%から回復した事が指摘される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。