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FX/為替「ドル/円、米CPIで引き締め長期化観測強まる 次は米小売に注目」 外為どっとコム トゥデイ 2023年2月15日号

マネ育チャンネル 

外為どっとコム トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年2月15日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼14日(火)の為替相場
(1):日本10-12月期GDP 2四半期ぶりにプラス成長
(2):観測報道通りの日銀人事案
(3):英1月雇用統計発表
(4):米1月CPI 一時ドル売りも133円台へ上伸
(5):米要人発言「FRBの行動は(終わりに)近づいている」

▼14日(火)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:テクニカル面からも上昇継続期待/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

14日(火)の為替相場

期間:14日(火)午前7時10分~15日(水)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):日本10-12月期GDP 2四半期ぶりにプラス成長

日本10-12月期国内総生産(GDP)・一次速報は前期比年率+0.6%と2四半期ぶりにプラス成長となったものの、市場予想(+2.0%)を下回った。

(2):観測報道通りの日銀人事案

日本政府は、4月に任期が切れる黒田日銀総裁の後任として元審議委員で経済学者の植田和男氏を起用する案を国会に提示した。前週末に伝わった観測報道通りの人事案だったことから市場が改めて反応を示すことはなかった。

(3):英1月雇用統計発表

英1月失業率は3.9%(前回3.9%)、同失業保険申請件数は1.29万件減(前回0.32万件減)だった。国際労働機関(ILO)基準の英10-12月失業率は3.7%と予想に一致。10-12月の週平均賃金は前年比+5.9で予想(+6.2%)を下回った。

(4):米1月CPI 一時ドル売りも133円台へ上伸

米1月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.5%、前年比+6.4%となった(予想+0.5%、+6.2%)。食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+5.6%と予想(+5.5%)を上回ったものの前月(+5.7%)から伸びが鈍化した。概ね予想通りの結果となったことで一時ドル売りが強まったが、米長期金利が上昇に転じると再び買いが優勢となった。その後ローガン米ダラス連銀総裁が「インフレ率が持続可能に2%へ低下するという証拠を確認するまで緩やかな利上げを継続する必要がある」とし「必要であれば予想以上に長く利上げを続ける用意がある」と発言。金融政策に敏感な米2年債利回りが3カ月ぶりに4.6%台に上昇する中、ドル/円は1月6日以来となる133.32円前後まで上値を伸ばした。

(5):米要人発言「FRBの行動は(終わりに)近づいている」

ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁は「米連邦準備制度理事会(FRB)の行動はまだ完了していないが、(終わりに)近づいている」と発言。米1月CPIについては「インフレが急速に下がらないことを示唆している」との認識を示した。また、ウィリアムズNY連銀総裁は「現在のインフレ率は依然として高すぎる」とし「インフレ率が2%に戻るには数年かかる」と述べた。

14日(火)の株・債券・商品市場

ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

<外為注文情報はこちら>

【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
  • ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
  • ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:テクニカル面からも上昇継続期待

昨日のドル/円は1カ月ぶりに133円台へ上伸。米1月消費者物価指数(CPI)を受けて連邦準備制度理事会(FRB)の引き締めが長期化するとの思惑が強まった。米1月CPIは前年比+6.4%と7カ月連続で伸びが鈍化したものの市場予想を上回った。ドル/円はCPI発表後に一時131円台半ばへ急落するなど荒い値動きとなったが、金融政策に敏感な米2年債利回りが3カ月ぶりの水準に上昇する中で次第に買いが優勢となり、1月6日以来の高値となる133.32円前後まで上値を伸ばした。

本日は米1月小売売上高の結果に注目が集まるだろう。FRBの大幅利上げにもかかわらず米経済の根幹をなす個人消費は堅調と見られており、小売売上高は前月比+2.0%と高い伸びが予想されている。予想以上の伸びとなれば引き締め長期化観測が一層強まりドルの上昇につながろう。

ドル/円のチャート上の次の上値ポイントは1月6日高値である134.77円前後。50日移動平均線や日足一目均衡表の雲下限などの上値抵抗を突破したことでテクニカル面からも上昇継続が期待できそうだ。

注目の経済指標:米1月小売売上高

注目のイベント:ラガルドECB総裁講演

※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

 
kanda.jpg株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。

マネ育チャンネル:外為どっとコム

執筆者 マネ育チャンネル

執筆者 : マネ育チャンネル|外為どっとコム

マネーを育てよう!をテーマに、外為どっとコム総合研究所に所属する研究員が執筆するオリジナルレポートのほか豪華講師陣の貴重なFXレポート、個人投資家や著名投資家のインタビュー記事など、バラエティ豊かな情報を配信しています。為替トレンドに合わせた特集記事やFX初心者でも安心の学習コンテンツを用意しており、個人投資家の取引技能の向上に寄与すべく活動しています。

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