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FX/為替「ドル/円、FOMC経て128円台へ軟化 関心は明日の米雇用統計に」 外為どっとコム トゥデイ 2023年2月2日号

マネ育チャンネル 

外為どっとコム トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年2月2日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼1日(水)の為替相場
(1):中国1月財新製造業PMI 6カ月連続で50を下回る
(2):ユーロ圏1月HICP 前月より伸び減速
(3):米1月ADP全国雇用者数 予想を下回る
(4):米1月ISM製造業景況指数 2020年5月以来の低水準
(5):FOMC声明を受けドル/円上昇
(6):FRB議長記者会見 ドル/円急落

▼1日(水)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:129円台の上値が重い展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

1日(水)の為替相場

期間:1日(水)午前7時10分~2日(木)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):中国1月財新製造業PMI 6カ月連続で50を下回る

中国1月財新製造業PMIは49.2と予想(49.8)を下回り、6カ月連続で好不況の分岐点である50.0を下回った。

(2):ユーロ圏1月HICP 前月より伸び減速

ユーロ圏1月消費者物価指数(HICP)・速報値は前年比+8.5%と予想(+8.9%)を下回り、前月(+9.2%)から伸びが減速した。同時に発表されたユーロ圏12月失業率は6.6%と予想(6.5%)を上回った。

(3):米1月ADP全国雇用者数 予想を下回る

米1月ADP全国雇用者数は10.6万人増と予想(18.0万人増)を下回った。前月分は23.5万人増から25.3万人増へと上方修正された。

(4):米1月ISM製造業景況指数 2020年5月以来の低水準

米1月ISM製造業景況指数は47.4と予想(48.0)を下回り、2020年5月以来の低水準となった。内訳の構成指数では新規受注が42.5、雇用も50.6へと低下した。同時に発表された米12月JOLTS求人件数は1101.2万件と予想(1030.0万件)を上回った。

(5):FOMC声明を受けドル/円上昇

米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を市場予想通りに25bp(0.25%ポイント)引き上げて4.50-4.75%とした。声明では「インフレは幾分緩和されたが、高止まりしている」とした上で「継続的な利上げが適切になると予想する」とあらためて表明した。これを受け米長期金利が上昇するとドル/円も129.84円前後まで持ち直した。

(6):FRB議長記者会見 ドル/円急落

パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で「急速な引き締めの完全な効果はまだ感じられない」「十分に抑制的なスタンスとなるために、継続的な利上げが適切と想定」「あと2回ほどの利上げを協議中」としながらも「十分に抑制的な水準からそれほど遠くない」「モノのセクターでディスインフレのプロセスが始まった」などと発言。議長がインフレ圧力の緩和に進展があったとの認識を示したことで一転して米長期金利が低下。ドル/円は1月20日以来となる128.54円前後まで急落した。

1日(水)の株・債券・商品市場

ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

<外為注文情報はこちら>

【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
  • ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
  • ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:129円台の上値が重い展開

昨日のドル/円は128円台へと続落した。米1月ADP全国雇用者数と米1月ISM製造業景況指数がいずれも予想を下回ったことでドルが軟化。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、インフレとの闘いで進展したとの認識を示すとドル売りが加速した。

ドル/円は米長期金利の低下につれて1月20日以来の安値となる128.54円前後まで下値を拡大。パウエルFRB議長の発言が思ったほどタカ派的ではなかったとして、市場は早期利上げ停止の見方を強めつつある。

本日もドルは上値の重い展開となりそうだ。129円台に値を戻せば戻り売り優勢の展開が見込まれる。もっとも、市場の関心は明日の米1月雇用統計に向かうと見られることから下値追求ムードも高まりにくいだろう。127円台に差し込む場面があれば押し目買いが入りそうだ。

注目の経済指標:BOE・ECB政策金利

注目のイベント:ラガルドECB総裁発言

※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

 
kanda.jpg株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。

マネ育チャンネル:外為どっとコム

執筆者 マネ育チャンネル

執筆者 : マネ育チャンネル|外為どっとコム

マネーを育てよう!をテーマに、外為どっとコム総合研究所に所属する研究員が執筆するオリジナルレポートのほか豪華講師陣の貴重なFXレポート、個人投資家や著名投資家のインタビュー記事など、バラエティ豊かな情報を配信しています。為替トレンドに合わせた特集記事やFX初心者でも安心の学習コンテンツを用意しており、個人投資家の取引技能の向上に寄与すべく活動しています。

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