ECB理事は予想通りに報道を否定 議事要旨はECBのタカ派色を示唆=NY為替
NY時間に入って米株が続落して始まっていることもあり、前日に引き続き、市場にリスク回避の雰囲気が広がっている。ユーロドルは1.08ドル台半ばまで買い戻されていたが、NY時間に入って再び1.07ドル台に伸び悩む展開。リスク回避のドル買いがユーロドルを圧迫しているようだ。
しかし、下押す動きまではなく、ユーロは下値を支えられている。今週はECBが2月に0.50%ポイント利上げを実施後、3月は0.25%ポイントの通常利上げに戻すことを検討との報道が伝わっていた。しかし、市場では今週のダボス会議でECB理事らはその報道を否定してくるとの見方出ていたが、その通りとなった。
前日はビルロワドガロー仏中銀総裁、本日はクノット・オランダ中銀総裁がいずれも、0.50%ポイント利上げを当面続ける必要性を強調。また、本日はラガルドECB総裁の発言も伝わり、「インフレはあまりにも高過ぎる。目標に戻す取り組みを緩めることはしない」と言及していた。
また、本日は12月分のECB議事要旨が公表されていたが、多数の理事が当初は0.75%ポイントの利上げ求めていたことや、最終決定は0.75%ポイント利上げと同等との認識を示していたことが明らかとなった。一部の理事は、より速いペースでの量的引き締めを主張していたようだ。12月の理事会はタカ派色が強かったことが示唆されている。
EUR/USD 1.0787 EUR/JPY 138.55 EUR/GBP 0.8734
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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