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中央銀行はまだインフレとの闘いに勝利していない=NY為替

為替 

 NY時間の午後に入ってドル円は下げが一服しているものの、132円ちょうど付近と本日安値圏での推移となっている。この日は12月の米雇用統計とISM非製造業景気指数が発表になり、予想外の内容に為替市場はドル売りの反応を強めている。米雇用統計について市場では強い内容が期待され、ここ数日ドル買いが続いていたが、指標の発表を機に、それを巻き戻す動きが活発化している。

 きょうはユーロ圏の消費者物価指数(HICP)速報値も発表になっていたが、先日の米消費者物価指数(CPI)同様に総合指数は予想を下回っていた。ただ、総合指数はピークは過ぎたように見えるが、中央銀行はまだインフレに勝利したと宣言することはできず、さらなる政策引き締めが必要であることを示唆しているとの声も聞かれる。総合指数は生産者物価の低下と昨年からのベース効果を考慮すると、今年の大半で鈍化が期待されるが、食品とエネルギーを除いたコア指数は高水準で粘着するリスクがなお警戒されるという。

 その場合、中銀は年内に利上げを打ち止めしたとしても、そのまま高い金利水準を維持する必要があり、市場の一部で期待されている年内利下げシナリオまでは期待しずらい。

USD/JPY 132.12 EUR/USD 1.0643 GBP/USD 1.2087

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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