市場は英中銀の緊急利上げの可能性を排除=NY為替
きょうも為替市場はドル売りが強まる中でポンドドルは買い戻しが膨らみ、1.14ドル台を回復している。きょうの上げで21日線を上回って来ており、このままリバウンド相場を継続できるか注目の動きが見られている。
クワーテング英財務相が金融市場を安心させるため、中期財政計画の発表を前倒しするとの報道が伝わったこともポンドの買い戻しに安心感を与えている模様。同財務相は11月23日に経済予測と伴に中期財政計画を発表する予定だったが、今後はより早く発表することになるという。
また、市場は一時高まっていた英中銀の緊急利上げの可能性を完全に排除している。英中銀の緊急利上げ見送りと同時に、次回の金融政策委員会(MPC)で実施されるであろう利上げ幅の見通しも、先週の約1.60%ポイントから1.07%ポイントに大幅に下方修正している状況。
英国は現在、金利と通貨が負の相関を新興市場のような取引をしていることを思い起こさせるように、金利予想の低下が逆にポンドの買い戻しを誘発している。さらに、英国債は逆イールドが解消し、イールドカーブもフラットな状態に戻り、安定を取り戻しているようだ。
GBP/USD 1.1444 GBP/JPY 165.19 EUR/GBP 0.8718
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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