英CPIはポンドに大きな支援を提供する可能性は低い=NY為替
きょうのNY為替市場はドルの買い戻しが強まり、ポンドドルは一気に1.15ドル台前半に戻す展開。この日発表された8月の米消費者物価指数(CPI)に市場は失望感を強めている。ポンドドルはきょうの下げで21日線に跳ね返された格好となっており、下向きの流れを継続している。
明日は8月の英消費者物価指数(CPI)が発表予定。食品・エネルギーを含んだ総合指数で前年比10.0%と、引き続き高インフレが見込まれている。英中銀の追加利上げの根拠となる可能性があるが、ポンドに対する投資家心理の改善にはほとんど繋がらないとの指摘も出ている。インフレは8月にさらに加速し、英中銀がインフレ対策として十分なことをしていないことを示す可能性があるという。
英中銀が22日の政策委員会(MPC)で0.50%または0.75%ポイントの利上げを行ったとしても、インフレ調整後の実質金利はしばらくマイナスに留まる可能性が高い。このような背景から、投資家はまだしばらくの間、ポンドを懐疑的に見る可能性が高く、引き続きポンドの下振れリスクを見ているという。
GBP/USD 1.1528 GBP/JPY 166.24 EUR/GBP 0.8679
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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