ポンド買われる、ジョンソン英首相の辞任報道で=ロンドン為替概況
ポンド買われる、ジョンソン英首相の辞任報道で=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ポンドが買われている。英国ではジョンソン英首相の新型コロナ禍でのパーティー開催や側近の不祥事などで同首相に対する批判が高まっている。保守党議員からの辞任を要求する声も高まるなかで、昨日から続々と閣僚らの辞任表明が報じられている。そのなかで、今日は各報道機関から同首相の辞任に関する報道が流れている。市場では政治混乱収拾への期待からポンドが買われる構図となっている。ポンドドルは1.19台前半から一時1.20台乗せに、ポンド円は162円付近から163円台乗せに上昇。対ユーロでのポンド買いも強まっている。また、欧州株が買われ、原油安も一服しており、リスク警戒の動きが後退している面も。ドル円は一時136.20台まで上昇。ポンド円とともにユーロ円も139円台を付ける動きをみせた。ただ、円安の動きは足元で一服している。この後予定されているジョンソン英首相の国民向け演説の内容を確認したいようだ。ユーロドルは1.02を挟んだ上下動を繰り返しており、ロンドン時間はポンド相場に主役をとられた格好となっている。
ドル円は135円台後半での取引。東京市場では135円台後半で上値重く推移したが、ロンドン時間に入ると買いが優勢になっている。欧州株の上昇や米債利回りの上昇とともに136.22レベルまで高値を伸ばした。ただ、足元では買い一服となり、135円台後半へと押し戻されている。
ユーロドルは1.01台後半での取引。ロンドン朝方につけた1.0221レベルを高値に、その後ロンドン序盤につけた1.0175レベルを安値に1.02を挟んだ上下動が続いている。ユーロ円は東京午後のじり高の流れを受けて、ロンドン序盤には139.07レベルまで高値を伸ばした。ただ、足元では買いは一服、138.50付近へと押し戻されている。対ポンドではユーロ売りが優勢。
ポンドドルは1.19台後半での取引。各報道機関からジョンソン英首相の辞任に関する報道が流れたことで、市場はポンド買いの動きを強めた。1.19台前半から一時1.2023レベルまで高値を更新している。ただ、この後のジョンソン英首相演説の内容を確認したいとして1.20台割れへと調整が入っている。ポンド円は162円近辺から一時163.44近辺まで買われたあと、163円台割れ水準へと小反落している。ユーロポンドは0.8550台から売られ続けており、0.85台割れへと下押しされている。英政局の安定となるか市場の期待が広がる格好。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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