ドル安先行のなかで突然の円売り、日銀深堀りの観測報道で=ロンドン為替概況
ドル安先行のなかで突然の円売り、日銀深堀りの観測報道で=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル安の動きが先行するなかで突然、円売りが強まった。時事通信が「日銀は、政策点検でマイナス金利の深掘り余地があることを明確化する方向で調整に入る」と伝えたことに反応した。ドル円は104.41レベルまで下押しされたあと、一気に104.84レベルまで上昇。ユーロ円は126円台後半から一時127円台乗せ、ポンド円は144円台半ばから一時145円台乗せまで買われた。日銀は3月に政策の点検作業を行う。今後も観測報道が活発になりそうだ。ドル全般にはドル売りの流れを維持している。ユーロドルは1.2144レベル、ポンドドルは1.3856レベルまで高値を伸ばした。ドル円の上昇局面で、ドル買いに押されたものの、大きな調整には至っていない。欧州株は神経質に売買が交錯している。一方、米株先物は3指数ともプラス圏で推移。NY原油先物は58ドル台後半へと一段高。
ドル円は104円台後半での取引。序盤にはドル売りの動きが再開、安値を104.41レベルまで広げた。しかし、時事通信が「日銀は、政策点検でマイナス金利の深掘り余地があることを明確化する方向で調整に入る」と伝えたことに円売り反応が強まった。一時104.84レベルまで急反発している。その後の下げは限定的。
ユーロドルは1.21台前半での取引。序盤はポンドドルの上昇とともに買われ、高値を1.2144レベルに伸ばした。その後、ドル円の急反発とともにドル買い入り、1.2110台まで反落。ユーロ円は126.60台へと下押しされたあと、ドル円の急反発とともに127.08レベルまで急伸した。対ポンドではユーロ売りが優勢。1月ドイツ消費者物価指数確報値は前年比+1.0%など速報値から変わらずだった。今回の高い伸びは付加価値税の再導入など特殊要因が背景にあり、ユーロ相場は反応薄だった。
ポンドドルは1.38台半ばでの取引。朝方に1.3810近辺に下押しされたあとは買いが優勢になった。高値を1.3856レベルまで伸ばしている。その後の下げは限定的。ポンド円は144.40近辺に小幅下押しされたあと、ドル円の急反発とともに145.07近辺まで買われた。その後も大台付近で高止まり。ユーロポンドは0.8780近辺から0.8750近辺へと一段安。全般にポンド買い優勢の展開となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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