ドル円155円台に沈む、米CPI発表控えて調整色強く=ロンドン為替概況
ドル円155円台に沈む、米CPI発表控えて調整色強く=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、円高とドル安の動き。米消費者物価指数発表を日本時間午後9時30分に控えて、米債利回りが低下している。市場では米インフレ鈍化の動きが継続することが期待されているもよう。ドル円は156円台では次第に上値が重くなり、ロンドン時間に入ると156円台割れから155.50台まで下押しされた。クロス円も同様に下落。ユーロ円は168円台半ば、ポンド円は196円台前半などに下げている。ドルストレートではややドル安の動き。ユーロドルは1.08台前半で小高い動き。ポンドドルは1.25台後半から1.26台前半へと水準を上げている。ユーロ売り・ポンド買いの動きもみられている。この日は特段のポンド関連の材料はでていないが、ユーロ関連の材料は比較的豊富。仏中銀総裁、フィンランド中銀総裁、エストニア中銀総裁はいずれも6月利下げ開始を示唆。また、欧州委員会は今年から来年にかけて、インフレが鈍化、成長が回復と予想した。ただ、材料で動いたというよりは、米CPIイベント前の調整の面が強かったようだ。足元ではドル安は一服、円高圧力が残る形となっている。
ドル円は155円台後半での取引。東京午前の156.56近辺を高値に、その後は米債利回り低下とともに下落。ロンドン時間には156円台割れから一時155.58近辺まで安値を広げた。約1円幅の下落となっている。156円台では売買が交錯し、次第に上値が重くなった。米CPI発表前にポジション調整が入る格好になっている。
ユーロドルは1.08台前半での取引。東京午前の1.0813近辺を安値に、その後はじり高の動き。ロンドン序盤には1.0835近辺まで買われた。ただ、値幅自体は狭い。ユーロ円はドル円とともに下落。東京朝方の169.40近辺を高値にロンドン時間には168.40台まで下落した。対ポンドでもユーロは上値重く推移している。一連のECB高官からは6月利下げ開始の示唆が相次いだ。EU経済予測ではインフレ鈍化、成長回復の見通しが示された。
ポンドドルは1.26付近での取引。東京朝方の1.2584近辺を安値に買われ、ロンドン序盤には1.2625近辺まで高値を伸ばした。ただ、その後は1.26付近へと上昇一服。ポンド円はドル円とともに下落。東京昼頃の197.10近辺を高値に、その後は売りが継続。ロンドン朝方に196.14近辺に安値を広げた。いったん買い戻しが入るも再び下押しと、上値重く推移している。ユーロポンドは0.86付近から0.8576近辺まで下落と、ポンド買いが優勢。ただ、ポンド関連の新規材料はみられていない。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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