ポンド相場が大幅下落、英欧貿易交渉に進展ほとんどなく=ロンドン為替概況
ポンド相場が大幅下落、英欧貿易交渉に進展ほとんどなく=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ポンド相場が大幅に下落している。先週末の英欧首脳会談で貿易交渉での合意が期待されていたが、週明けになってもまだ交渉が続いている。EU外交筋からは、ある程度の進展はあるが決定的ではない、双方の溝は埋められていないとしている。英関係者からは、進展ないなら7日に打ち切る公算大との報道もあった。その他、明るいニュースは全く出てこない。市場では交渉決裂リスクを警戒しポンド売りを進めている。ポンドドルは1.34台から1.32台へ、ポンド円は139円台から一時137円台まで下落。ポンドドルの下落がドル高へと波及し、ドル円は104円台乗せから104.30近辺へと上昇。ユーロドルは1.21台を割り込む動きをみせた。欧州株や米株先物が下げており、クロス円にも円高の動きがみられている。市場はジョンソン英首相やEU側高官からの実際の声を待っている状況。
ドル円は104円台前半での取引。東京午後に104円台に乗せたあと、ロンドン序盤にはポンドドルの大幅下落とともにドル買い圧力に押されている。一時104.31レベルまで買われた。ポンド相場主導の展開となっており、ドル円独自の動きはほとんどみられていない。
ユーロドルは1.21台前半での取引。ポンドドルが約200ポイント下落するなかで、1.21台前半から1.2079レベルまで50ポイント程度の下げとなった。ただ、足元では1.21台へと下げ渋っている。ユーロ円は下に往って来い。序盤に126円割れまで下押しされたあとは126円台円半に戻す動き。この日はEU予算を決めるための期日となっているが、英国との貿易交渉の話題が主役で、あまり材料視されていないようだ。
ポンドドルは1.32台後半での取引。週末の英欧首脳会談で貿易交渉で合意することができず、週明けも交渉が継続している。双方から前向きな報道はでてきていない。市場では交渉決裂のリスクも意識され、ポンド売りが広がった。1.34台割れから1.33台も下回り、1.3225レベルまで下押しされた。ポンド円は139円台後半から一時137.90近辺まで下落。対ユーロでもポンド売りが進行。先週末までの期待ムードが一気に暗転している。市場はジョンソン英首相やEU側高官からの実際の声を待っている状況。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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