ドル円は１０５．５０円上抜くも信頼感はないとの声も＝ＮＹ為替

　きょうのＮＹ為替市場はドル売りが優勢となる中で、ドル円はＮＹ時間に入って伸び悩む動きが見られている。一時１０５．７５円付近まで上昇し、ここ数日、上値抵抗となっていた１０５．５０円の水準を上抜いている。テクニカル的には上値期待を高めそうな展開となっているものの、信頼感はないとの指摘も多く聞かれる。為替市場はドル売り基調が続く中で、ドル円の上値には限界があるとの声も少なくない。

　市場は米追加経済対策の協議の行方に関心が集中している。ペロシ米下院議長が本日２０日を協議の期限として設定した。特に報道も伝わっておらず、ムニューシン米財務長官とペロシ議長との会談待ちのようだ。

　もともと市場も、米大統領選前の合意は期待していなかった。双方が再び協議に戻ったことで急遽関心を集め、合意できればポジティブ・サプライズになるであろうが、あまり期待はしていないものと思われる。ただ、米大統領選前に合意できなくても、その後にそれなりの規模で合意されるものと期待しており、今回は市場も過度に期待はしていないようだ。

　目先は下値サポートが１０５．５０円付近、上値は１０５．８０円が意識されている。

USD/JPY　105.58

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美