米中懸念一服でドル円は200日線付近まで戻す 声明受けカナダドルが上昇=NY為替概況

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 きょうのNY為替市場は前日のリスク回避の動きが一服する中、ドル円は買い戻しが強まった。この日発表の米経済指標が弱い内容だったこともあり、ドル自体は軟調な動きも見られたものの、円安の動きがドル円を押し上げた。きのうはトランプ大統領の発言で米中貿易協議に警戒感が強まり、市場にはネガティブな雰囲気が強まっていた。しかし、きょうはブルームバーグの報道を受け逆の雰囲気となった。

 ブルームバーグは関係者の話として、「米中は第1段階の合意に盛り込む関税の巻き戻し幅で一致に近づいている」と報じている。トランプ大統領の米中合意を急がない姿勢は交渉の行き詰まりを意味すると受け取られるべきではない。大統領の3日の発言はその場の思い付きだ」と伝えた。「残る問題は、米農産品の購入保証や具体的にどの関税を巻き戻すのかなどについてだ」という。

 米株式市場でダウ平均が一時200ドル超反発し、米国債利回りも前日の下げを取り戻す中、ドル円も買い戻しが強まった格好。一時108.95円付近まで上昇し、200日線に顔合わせした。ただ、きょうのところは、その水準には慎重な面も見られ、明日以降に回復できるか注目される。

 ユーロドルは一時1.11ドル台まで上昇したものの、1.10ドル台に伸び悩み、上に往って来いの展開となった。この日発表の米経済指標が弱い内容だったことで、ドルが軟調な動きをしておりユーロドルを押し上げたほか、きょうは米中協議への懸念が一服する中で、ユーロ円が120円台後半まで上昇したこともユーロドルをサポートした。

 しかし、ユーロ自体はなお、買い戻しの流れは出ずに伸び悩んでいる。この日発表のサービス業のPMIの確報値は上方改定されていたが、反応は一時的に留まっている。むしろ、欧州通貨に関しては、英保守党が総選挙で過半数を獲得しそうな気配が強まっており、それを期待した資金がポンドに流れており、ユーロは蚊帳の外といった雰囲気ではある。

 きょうもポンドは上げが目立ち、対ドルのみならず、対円、ユーロでも上昇。12日の総選挙に向けてポンドは買い戻しの勢いを増している。総選挙では与党・保守党が過半数を確保し、英議会がジョンソン首相の離脱協定案を承認するとの期待感が高まっているようだ。

 一部からは、現在のポンド相場は過小評価されているが、総選挙後に不透明感が和らげば買い戻しが強まるとの見方が強まっている模様。ポンドドルで1.35ドル台まで上昇するとの声も聞かれる。ただ一方で、しばらくしてファンダメンタルズやEUとの自由貿易協定(FTA)締結に市場の焦点が移れば、ポンドは上値が重くなるとの見方も出ている。

 きょうはカナダ中銀が政策員会の結果を発表。大方の予想通りに政策は据え置かれたものの、声明を受けてカナダドルは買いが強まった。声明では「世界経済安定の初期の兆候」に言及しており、予想よりもややタカ派な雰囲気も見られた。なお、「現在の金利水準維持が適切」といった文言も残っている。カナダ円は82円台に上昇し、82円台半ばまで上昇した。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

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