円売りが一服、トランプ演説控えての調整=ロンドン為替概況
円売りが一服、トランプ演説控えての調整=ロンドン為替概況
12日のロンドン市場は、円売りが一服している。ロンドン早朝に円売りが持ち込まれ、ドル円は109.29レベル、ユーロ円120.64レベル、ポンド円140.59レベルまでそれぞれ買われた。ただ、欧州株の上昇を横目にその後は売りに押されている。昨日は英保守党への選挙協力姿勢がポンド買いにつながったブレグジット党のファラージ党首発言だが、きょうは「これ(昨日発表した方針)以上の保守党支援はない」と述べており、ポンドが反落した。ポンド円は朝方の上昇を消して、一時140円割れまで反落。ユーロ円も120.30近辺へと下押しされた。ドル円は109円台前半での揉み合いに。ユーロドルは1.10台前半へ、ポンドドルは1.28台後半から前半へと軟化。日本時間13日午前2時のトランプ米大統領の演説内容を見極めたいとして調整が入った面も。この日発表された独ZEW景況感指数は予想以上の改善をみせたが、プラスには届かず。英ILO雇用統計では失業率が改善する一方で、賃金の伸びが鈍化、雇用者数の減少が連続するなど冴えない面もあった。
ドル円は109円台前半での取引。ロンドン早朝には日本株や香港・上海株の堅調な動きを受けて109.29レベルまで買われた。その後、欧州株や米株先物も買われているが、ドル円の上昇は一服。109.10-20レベルでの揉み合いに落ち着いている。日本時間13日午前2時のトランプ米大統領の演説内容を見極めたいとのムードが広がっている。
ユーロドルは1.10台前半での取引。1.1030台へと買われる場面もあったが、足元では安値を1.1013レベルに広げており、上値重く推移している。ポンドドルの下落に連れた面もあった。ユーロ円は朝方に120.64レベルまで買われたが、ドル円とともに上値が重くなり120.30近辺まで反落。東京市場からは上に往って来いとなっている。この日発表された11月の独ZEW景況感指数は-2.1と事前予想-13.0を大きく上回る結果だった。前回値は-22.8だった。独ZEWによると、米中通商合意の期待、ブレグジット見通しの改善、米国の対EU自動車制裁関税の可能性の低下など国際環境の改善が寄与としていた。
ポンドドルは1.28台前半での取引。1.2860-70レベルでの揉み合いから下放れて1.2816レベルまで下落した。昨日は英保守党への選挙協力姿勢がポンド買いにつながったブレグジット党のファラージ党首発言だが、きょうは「これ(昨日発表した方針)以上の保守党支援はない」と述べており、前日の上げを帳消しにした格好。ポンド円は朝方に140.59レベルまで買われたあとは、売りに転じて一時140円割れまで反落した。英ILO雇用統計では失業率が3.8%に改善する一方で、賃金の伸びが前年比+3.6%に鈍化、雇用者数の減少が連続するなど冴えない面もあった。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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