日経平均株価 上値どこまで?
日経平均株価 目先の目標
NYダウの連日の高値。
トランプ大統領再選のドライブもかかりやすい時。
しかも円が対ドルで109円を付けていることから、円安がうれしい日経平均株価もはずみがついてなかなか下げません。
「下げたら買いたい」
こういう心理状態を「買いたい弱気」といい、筆者もその一人。
今週の見通しとしてやや調整を期待しましたが、あっさり、想定上値抜け。
調整期待は翌週に持ち越しです。
そもそも「下げろ、下げろ、下げたら買いまくってやる!」と待ち構えているときほど下げないのが相場の常。
「買いたい弱気」は運用トータルでは大失敗はしにくい投資姿勢ですが、勝ちも50%、負けも50%の勝負師としては成功しません。
「下がるだろう」と信用売りをしていた投資家の「どこまで上がるんだろう」という恐怖感、「日々の売りコストももったいない」という徒労感、「売りを解消して買いに回ったほうがいいのではないか」という取り残され感もそろそろ働くとき。
すなわち総買いとなって「全員集合! アホになって買え!!」という状態になってようやく目先のピークをつけに行く展開になるのかもしれません。
いずれにしてもこの相場の元締めは安倍政権です。現金を持っていても物価・消費税値上げで実質目減り。収入は増えず社会負担は日々増すばかり。老老介護や共働き子育て家族の不安はお金です。
節約も限界。すると投資の世界にいざなわれる流れになります。しかし、主要プレーヤーは日本の富を狙う機敏なピラニア外国人。「してやられたくはないよなあ」「だからって買いたい弱気で勝てるのか?」 と逡巡しつつ、それでも「落ち着け」「慎重に冷静に」、というところが個人投資家の本音ではないでしょうか。
では、直近、どこでひとまずの一服感が出るのか?
11月5日の日足は2017年11月6日水準に達しようとしているため、ここを手掛かりとすると
当時の流れをくむ高値では2018年1月4日の23730.47円が意識されます。
その後、3週間で24121.39を売り傾向の中でつけて、反転という流れになりました。
11月5日の日経平均株価の高値23328.52円から109円為替水準とNY株高要素に引っ張られ、今週、2018年1月4日の週の中値23688.50円挑戦があるかどうかというところに注目したいと思います。
リスクにも目を向けると当時の相場展開では22918円から一気に出来高を伴って下げていったので、22918円を維持できなくなったら調整方向を意識したいところです。
個人投資家向け経済情報、資産運用に強いエコノミスト。日本IRプランナーズ協会/理事長、日本チャート分析家協会JCAA、(社)くらしとしごと生活者フォーラム代表。CFP、一級FP技能士(国家資格)早稲田大学大学院フアイナンス研究科卒(専門職MBA)