【これからの見通し】米中合意に向けた期待続くが、引き続き報道には注意
【これからの見通し】米中合意に向けた期待続くが、引き続き報道には注意
昨日から始まった米中閣僚級通商協議の行方に市場の関心が集まっている。トランプ米大統領は、「米中貿易協議の初日は非常にうまくいった、11日も協議が続く」と述べている。このあと、日本時間12日午前3時45分からはトランプ大統領と劉中国副首相との会談が行われる予定になっている。
市場では、トランプ大統領が中国の主張する部分合意を認めることが期待されているもよう。追加関税実施を延期することも期待されているようだ。昨日の海外市場では、米株が上昇し、ドル円も一時108円台に買われた。やや期待感が強いようにも思われるが、円売りの動きが先行している。
また、昨日は英国とアイルランドの首相が会談を行った。離脱合意に向けた道筋が見いだせるとの見方で一致したと報じられている。合意なき離脱の懸念が後退したことで、ポンド相場が一気に上昇している。ポンドドルは1.22台から1.24台へ、ポンド円は131円台から134円台へと急伸。足元でも高値水準を維持している。
この後の海外市場では、トランプ大統領と劉中国副首相との会談の結果が最も注目されるだろう。それまでは円安やポンド高などの動きがどの程度進むのか、注意深くみてゆくことに。米国と中国関連の関係筋情報などにも気を付けたい。また、ブレグジット関連では、EU委員会側のコメントに注意したい。英独首脳の電話会議では、バックストップ期限設定について意見が対立したことは記憶に新しい。
経済指標発表は、インド鉱工業生産(8月)、カナダ雇用統計(9月)、米輸入物価指数(9月)、米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(10月)などが予定されている。発言・イベント関連では、デギンドスECB副総裁、デコス・スペイン中銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、ローゼングレン・ボストン連銀総裁、カプラン・ダラス連銀総裁などの講演が予定されている。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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