【これからの見通し】FOMCを無難に通過、このあとは英・スイス・南ア中銀の政策金利発表
【これからの見通し】FOMCを無難に通過、このあとは英・スイス・南ア中銀の政策金利発表
昨日の米FOMCでは大方の予想通り0.25%の利下げが発表された。メンバーの金利見通しは前回並みの水準となり、今後の利下げ観測は高まらなかった。一方で、パウエルFRB議長は、必要であれば追加利下げの可能性があると述べており、比較的バランスの取れた内容となっていた。ただ、トランプ米大統領からは、例によって「ガッツがない!」と批判されていた。
ドル円、ユーロドルは神経質に動いているが、大きな水準変化はみられていない。FOMCではECBほどの緩和色が打ち出されなかったことで、株式市場に調整を誘うとみられたが、米株は振幅後に底堅く引けている。
きょうはスイス中銀、英中銀、南アフリカ中銀などの金融政策会合の結果が発表される。事前の市場予想ではいずれも政策金利の据え置きが想定されている。注目は声明や議事録の内容となりそうだ。特に注目されるのが英中銀の議事録内容。10月31日のEU離脱期限を控えて、合意なき離脱のリスクが残っており、この点が大きなリスクとして指摘されそうだ。仮に、離脱期限が延長された場合には、カーニー英中銀総裁の任期も延長されるとの報道もあった。また、昨日発表された英CPIの伸びが鈍化しており、ブレグジットをめぐる景気鈍化と輸入インフレについてのバランスはどうか。
この後の経済指標発表は、中銀政策金利のほかにも多い。ユーロ圏経常収支(7月)、英小売売上高(8月)、米新規失業保険申請件数(14日までの週)、米フィラデルフィア連銀景況指数(9月)、米経常収支(第2四半期)、米景気先行指数(8月)、米中古住宅販売件数(8月)など米経済指標が目白押し。
金融当局者の講演・イベント予定は、レーン・フィンランド中銀総裁の議会証言、ラウテンシュレーガーECB理事の講演、クーレECB理事の講演、OECD経済見通し発表など。米中通商次官級会合(が20日まで開催される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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