リスク動向落ち着きドル円は107円近辺、ポンドは強い経済指標で堅調=ロンドン為替概況
リスク動向落ち着きドル円は107円近辺、ポンドは強い経済指標で堅調=ロンドン為替概況
9日のロンドン市場は、リスク動向が落ち着きドル円が107円台に上昇した。欧州株は売買が交錯しているものの、前週末水準を維持しての揉み合い。NY原油先物は前週末比小幅高での推移。米10年債利回りは1.60%近辺へと上昇。リスク警戒感は後退している。ドル円は106.80-90レベルでの揉み合いを上放れて107.08レベルまで買われた。また、この日はポンドが堅調。序盤は売りが先行した。週末にラッド英雇用・年金相が辞任したことが政治不透明感を広げた。しかし、ジョンソン英首相とバラッカー・アイルランド首相が新政権発足後初の会談に臨み、双方とも代替案について柔軟な姿勢が示されたことが市場に評価されたもよう。また、英経済指標が良好だったこともポンド買いを誘った。月次GDPがプラス成長だったことや、鉱工業生産なども予想を上回った。ポンドドルは1.22台前半から1.23台後半へ、ポンド円は131円台割れから132円台半ばへと上伸した。ユーロドルはECB理事会を12日に控えて様子見ムード。1.10台前半での上下動にとどまっている。ユーロ円は118.23レベルに高値を伸ばしたあとは118円ちょうど付近へと売り戻されている。
ドル円は107円近辺での取引。東京午後の106.80-90レベルでの揉み合いを上放れると高値を107.08レベルまで伸ばした。米株先物が時間外取引でプラス圏推移、欧州株が前週末終値を挟んだ小動き、NY原油先物はプラス圏推移とリスク動向は落ち着いている。米10年債利回りが1.60%近辺へ上昇。ポンド円が買われたこともドル円には下支えとなっていた。
ユーロドルは1.10台前半での取引。ポンドドルの上昇を横目に1.1042レベルまで買われたあとは、米債利回り上昇に押されて1.1020近辺までの反落。狭いレンジ取引となっている。ユーロ円はドル円の値動きに沿って117円台後半から118.23レベルまで上昇したあとは、118円挟みの水準へと反落。方向感に欠ける取引となっている。ユーロポンドは序盤に0.90台乗せまで買われたが、反転して0.89ちょうど近辺まで売られた。12日にECB理事会を控えているが、関連報道はなく材料難だった。
ポンドドルは1.23台半ばでの取引。序盤は売りが先行した。週末にラッド英雇用・年金相が辞任したことが政治不透明感を広げた。ポンドドルは1.2234レベルまで一時下落した。しかし、その後は流れが反転して買い優勢になった。ジョンソン英首相とバラッカー・アイルランド首相が新政権発足後初の会談に臨み、双方とも代替案について柔軟な姿勢が示されたことが市場に評価されたもよう。また、英経済指標が良好だったこともポンド買いを誘った。月次GDPがプラス成長だったことや、鉱工業生産なども予想を上回った。ポンドドルは1.22台前半から1.2385レベルまで上伸。ポンド円は131円台割れから132.55レベルまで高値を伸ばす動きとなった。ブリハ英中銀委員は、金利は今後数年間にわたり低水準が継続するだろう、としながらも、直近の景気鈍化局面ですでに利下げしており、追加利下げはないだろう、との見方を示した。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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