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すべての中銀に独立性の問題が存在するなら、ドルが勝者に=NY為替

為替 

 「すべての中銀に独立性の問題が存在するとしたら、どの通貨が勝つのか。それは、恐らく最初にそのリスクが織り込まれたドルであろう」とストラテジストは論じている。

 直近のドル安ストーリーは、トランプ政権がFRBに圧力をかけ、それが独立性を損ない、ドルの構造的プレミアムを低下させるという見方に基づくものだが、中銀の信認リスクはもはや米国だけの問題ではない。ここ数日の動きがそれを浮き彫りにしているという。

 まずはECB。ラガルド総裁が早期退任を検討する可能性や、後任選びが欧州首脳と協調して進められるとの報道は、その政治リスクを意識させたと述べている。露骨な介入が示されたわけではないが、中銀にとっては見え方が重要だという。政治的な思惑が滲むだけで、市場は独立性に対する評価を修正する。その意味で報道後のユーロ安は偶然ではないとう。

 次に日本。高市首相が日銀の植田総裁との会談で追加利上げに、これまで以上に厳しく懸念を示していたと報じられたことで、円は急速に下落した。市場は日銀の正常化余地を再評価し、円は1%超下落。首相の市場寄りの政策転換が期待されていただけに失望感が強まったようだ。

 つまり、3つの主要中銀がそれぞれ異なる形で政治的影響を巡る疑念に直面しているが示される中、重要なのは構造的な意味合いだという。

 DTCCのオプションフローを見ると、ドルのプレミアムの支払いは足元のドル反発を先取りしていた。市場は戦術的にはドル安に備えつつも、実際の価格動向は逆を示している。

 そのような中、各国中銀の信認問題が広範に存在するとそれば、ドルが相対的に優位に立つ可能性が高いと述べている。FRBが完全無欠だからではない。他の通貨のリスクプレミアムも引き上げざるを得ないからだという。

 ユーロには制度的な不透明感、円には引き締めに慎重な政権の影があり、相対的に見てドルの方がマネイジブル(管理可能)に映るかもしれないという。もっとも、状況は単純ではなく、主要通貨に対するドルのボラティリティの偏りは1週間物では強気だが、それ以降はほぼフラットとなっている。それは、市場が方向感を失い、次の材料を待っていることを示しているが、ドルは年初来でなお下落しており、トランプ大統領の次の発言や制度的圧力がどこまで深刻化するかを見極めている段階だという。

 結論として、FRBは信認問題を抱えつつも、他の中銀も同様の政治リスクを抱えている以上、ドルが相対的に選好されやすい。複数の信認の危機が相殺されるのではなく、投資家は最終的に、最も流動性の高い市場へ資金を集中させる傾向があり、それは依然としてドルだという。

USD/JPY 156.41 EUR/USD 1.1806

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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