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【来週の注目材料】米CPI&PPI ウォーシュ議長初の議会証言

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【来週の注目材料】米CPI&PPI ウォーシュ議長初の議会証言 

 14日に6月の米消費者物価指数(CPI)、15日に6月の米生産者物価指数(PPI)が発表されます。
2日に発表された米雇用統計が弱い結果となったことを受けて、米FRBによる早期利上げ期待が後退する中、物価にも落ち着きが見られれば、利上げ期待がもう一段後退してドル売りが強まる可能性があります。

 5月の米CPIは前年比+4.2%と、2023年4月以来およそ3年ぶりの高い伸びとなりました。中東情勢によるエネルギー価格の上昇を背景に、4月の+3.8%から伸びが加速したものの、市場予想とは一致しています。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+2.9%となり、4月の+2.8%からこちらも加速しましたが、同じく市場予想通りの結果でした。一方、前月比は総合が+0.5%、コアが+0.2%となり、4月の+0.6%、+0.4%からそれぞれ鈍化しています。自動車保険が2020年10月以来の低水準となる前月比-1.7%となったことが、全体の押し下げ要因となりました。

 前年比の内訳を見ると、ガソリンが+40.5%の大幅高となったことでエネルギー全体が+23.5%となり、総合指数を大きく押し上げました。コア部門のうち、財(モノ)部門は前年比+1.1%と4月から横ばい。中古車・トラックが5か月連続で前年比マイナスとなるなど弱い部門もある一方、アパレル部門が+4.8%と高い伸びを見せて全体を支えました。輸入比率の高さから衣料品も高めに出ているほか、貴金属高などを背景にジュエリーが前年比+21.4%となったこともアパレル全体の伸びに響いた形です。今回発表される6月CPIの市場予想は、総合が前年比+3.8%と前回から鈍化する見込みです。コアCPIも+2.8%と、小幅ながら鈍化が予想されています。原油高が一服したことを受けて5月から6月にかけてガソリン価格が大きく下落しており、米エネルギー情報局(EIA)による全米全種平均では1ガロン当たり4.609ドルから4.184ドルへ9.2%低下しました。昨年との比較でも、ガソリン価格の伸びは5月の+40.6%から+27.7%へと大きく鈍化しています。コア部門についても、ガソリン安に伴う流通コストの低下や、前回強かった金・プラチナの反落によるジュエリーの伸び鈍化が見込まれるため、コア全体でのインフレ鈍化が期待されています。

 続く15日には6月の米生産者物価指数(PPI)が発表されます。前回5月のPPIは前年比+6.5%と、2022年11月以来およそ3年半ぶりの高い伸びを記録しました。4月の+5.7%から加速し、市場予想の6.4%も上回る結果となっています。一方で食品とエネルギーを除くコアPPIは+4.9%にとどまり、市場予想(+5.4%)を下回りました。総合PPIを牽引したのは原油高に伴うエネルギーの伸びであり、エネルギーを含めた財(モノ)全体の伸びは前年比+10.4%、前月比でも+2.8%と、2009年12月の統計開始以来最大の伸びを記録しています。

 今回の6月PPIの市場予想は+6.2%と、水準自体は依然として高いものの、5月からは伸びが鈍化する見込みです。一方で、コアPPIは+5.2%と5月から伸びが加速すると予想されています。原油高一服の影響で総合がCPI同様に大きく落ちるかなどがポイントです。

 2日発表の米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大きく下回ったことで、米国の早期利上げ期待は後退しました。今月(7月)のFOMCでの利上げ期待は雇用統計前から30%台と少数派でしたが、統計を受けて20%台へ低下。年内の利上げ回数の見通しも、「1回か2回か」で拮抗していた状況から、現在は「1回」が大勢を占め、「2回」の予想は30%台まで低下しています。今回の物価統計で「原油高一服によるインフレ進行懸念の後退」が印象付けられれば、利上げ期待の後退がもう一段進むでしょう。CPI、PPIがともに予想を下回る伸びとなった場合は、ドル売りの急加速などにかなりの注意が必要です。

 なお、ウォーシュFRB議長にとって初となる半期金融政策報告の議会証言が、14日に下院金融サービス委員会、15日に上院銀行住宅都市委員会で行われます。今後の金融政策姿勢についてはもちろん、6月のFOMCでも議論されたAIインフラ投資に伴うインフレへの影響などについても、どのような言及があるか関心が集まっています。今後の物価上昇への警戒感が強調されるようだと、利上げ期待が強まり、ドル買いにつながる可能性があります。

MINKABUPRESS 山岡

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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