ユーロ圏の金融安定リスクはユーロの重し=NY為替
きょうの為替市場は全体的に動意薄の中、ユーロドルはNY時間に入って買い戻しが出ており、1.16ドル台に再上昇している。本日は狭い範囲での値動きの中、一時1.1580ドル付近に値を落とす場面が見られていた。一方、ユーロ円は前日の上げこそ一服しているものの、21日線の上での底堅い値動きは継続しており、176円台で推移している。
前日にECBのチーフエコノミスト、レーン理事が「ドル調達が枯渇すればユーロ圏の銀行は圧迫に直面する」と警告していたが、これについてアナリストは、「ユーロが直面する金融安定リスクを浮き彫りにしている」と指摘している。レーン理事は「ユーロ圏の銀行はドルに対するエクスポージャーが大きいことを考えると脆弱だ」とも述べていた。
同アナリストは、この発言はユーロ圏の成長は脆弱でセンチメントももろいため、短期的なユーロの上昇余地は限定的であることを浮き彫りにしていると指摘している。
EUR/USD 1.1611 EUR/JPY 176.35 EUR/GBP 0.8695
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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