IMF世界成長見通し、今年は3.2%に上げ
IMFは14日公表した最新の世界経済見通し(WEO)で、今年の世界経済の成長率見通しを7月時点の3.0%から3.2%に引き上げた。
世界経済は想定よりも底堅く推移しているとしながらも、米国による広範な関税措置や保護主義の影響でひずみの兆しが見られると警告した。2026年については、成長率が3.1%にやや鈍化すると見込んでいる。
IMFは今年の成長率引き上げについて、主に一時的な要因によるものだと説明。高関税を見越した企業や家計による駆け込み需要やドル安による世界貿易の下支えが背景にあるという。一方、先行きについては短期的にも長期的にも厳しいとの見方を示した。
国・地域別では、米国の成長が今年2.0%と24年から大きく鈍化する見通し。26年は2.1%でほぼ横ばいになると予測。日本は25年が1.1%、26年が0.6%と、それぞれ0.4%ポイント、0.1%ポイント上方修正された。ユーロ圏は今年1.2%、来年1.1%と見込まれている。中国は25年に4.8%、2026年に4.2%へと減速する見通し。

執筆者 : MINKABU PRESS
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