ダウ平均は7日ぶりに小反落 AMDが大幅高=米国株概況
NY株式6日(NY時間16:20)(日本時間05:20)
ダウ平均 46694.97(-63.31 -0.14%)
S&P500 6740.28(+24.49 +0.36%)
ナスダック 22941.67(+161.16 +0.71%)
CME日経平均先物 48650(大証終比:+460 +0.95%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は7日ぶりに小反落。一方、IT・ハイテク株には上昇し、ナスダックは反発した。AMD<AMD>がオープンAIとの大型提携を発表し、株価が大幅高となったことがIT・ハイテク株を支えた。
米政府機関は依然として閉鎖が続いており、米経済指標の発表もない中でも、米株式市場は堅調な値動きを続けている。ダウ平均は一時330ドル安まで下落する場面が見られたものの結局、前日付近まで戻している。
議会が依然としてつなぎ予算で合意に至らず、政府機関の閉鎖が続くなかでも、投資家は冷静に受け止めている模様。先週金曜日に予定されていた9月の米雇用統計などの重要経済指標の公表遅延にも耐性を示している状況。
「現時点で株式市場は政府閉鎖を受け流し、決算への楽観と追加利下げ観測に注目している」との指摘も出ている。「政府機関閉鎖はワシントンの雑音として受け止められがちだ。かつては数日で終わったが、いまは数週間に及ぶこともあるため、投資家は忍耐が必要かもしれない」とも語っている。政府閉鎖や労働市場への不安があっても、S&P500は年末までに7000を突破する道筋にある」とし、押し目買いを推奨している。
来週の米大手銀を皮切りに、米株式市場では7-9月期の決算が始まる。それに対して米大手証券のストラテジストは、今回のS&P500企業の1株利益の伸びは、第2四半期の11%増よりも、やや鈍化するとの見通しを示した。ドル安の追い風が弱まったことや、関税負担の増加を要因に挙げている。ただ、市場コンセンサスほどは鈍化しないとも述べている。
再注目は今回もAI関連銘柄だが、利益成長の事前予想は、4-6月期に引き続き大幅鈍化が予想され、ハードルは低く設定されているという。特に、AI需要と設備投資に関する発言が、AI関連銘柄の上昇トレンドを占う上で重要なカギになると指摘した。
AMD<AMD>が大幅高。取引開始前にオープンAIと、AIインフラ構築に関する契約を締結したと発表した。同社によると、今回の契約により数百億ドル規模の新たな売上が見込まれるという。
情報分析ソフトのパランティア<PLTR>が反発。先週末は米防衛スタートアップ企業のアンドゥリル社と取り組む米陸軍の通信システムに重大な欠陥があると報じられ戻り売りが強まっていた。しかし、両社ともこの指摘は古い情報に基づいており正確ではないと反論している。
半導体のマイクロン・テクノロジー<MU>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を220ドルに引き上げた。
ロケットや宇宙船開発のファイアフライ・エアロスペース<FLY>が上昇。同社がサイテック社を約8億5500万ドルで買収することで最終契約を締結したと発表したことが材料視されている。
ボーイング<BA>が反発。主力機「737MAX」の生産ペースを10月にも月42機に引き上げる可能性があることをサプライヤーに指示したと伝わった。
決済と広告ソリューションを手掛ける英クラーナ<KLAR>が上昇。同社は9月にニューヨーク証券取引所に上場した後、複数のアナリストによる新規カバレッジ開始が伝わっている。いずれも「買い」の評価。急成長する後払い決済(BNPL)業界と、同社の米国事業拡大を評価している。
テスラ<TSLA>が上昇。SNSへの一連の投稿で新製品発表の可能性を示唆し、投資家の期待が高まった。
ベライゾン<VZ>が下落。ペイパル<PYPL>の元CEOシュルマン氏を、同日付けでベストベリCEOの後任に任命したと突然発表した。競争が激化する通信市場で、同社は契約者の獲得を巡り厳しい競争に直面している。
AT&T<T>が反落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価を30.25ドルに設定した。バリュエーションの高さが依然として問題で、現時点では株価上昇余地が限定的に見えると指摘している。
引け間際にアプリ広告のアップロビン<APP>に売りが強まった。米証券取引委員会(SEC)が同社のデータ収集慣行に関する調査を進めていると伝わった。同社がプラットフォーム・パートナーのサービス契約に違反して、より精緻なターゲティング広告を配信していたとの疑いを調査しているという。
パランティア<PLTR> 179.53(+6.46 +3.73%)
マイクロン<MU> 190.96(+3.13 +1.67%)
ファイアフライ<FLY> 29.09(+1.72 +6.28%)
コメリカ<CMA> 80.20(+9.65 +13.68%)
フィフス・サード<FITB> 43.79(-0.62 -1.40%)
ボーイング<BA> 219.73(+3.43 +1.59%)
英クラーナ<KLAR> 42.26(+1.57 +3.86%)
ベライゾン<VZ> 41.44(-2.23 -5.11%)
AT&T<T> 25.87(-1.19 -4.40%)
アップロビン<APP> 587.00(-95.76 -14.03%)
アップル<AAPL> 256.69(-1.33 -0.52%)
マイクロソフト<MSFT> 528.57(+11.22 +2.17%)
アマゾン<AMZN> 220.90(+1.39 +0.63%)
アルファベットC<GOOG> 251.51(+5.06 +2.05%)
アルファベットA<GOOGL> 250.43(+5.08 +2.07%)
テスラ<TSLA> 453.25(+23.42 +5.45%)
エヌビディア<NVDA> 185.54(-2.08 -1.11%)
メタ<META> 715.66(+5.10 +0.72%)
AMD<AMD> 203.71(+39.04 +23.71%)
イーライリリー<LLY> 845.05(+5.18 +0.62%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。