東京株式(大引け)=111円安、様子見ムードで上値重く3日続落
30日の東京株式市場は日経平均株価が軟調な推移となった。ただ、朝方に300円超下げたものの、その後は下げ渋りプラス転換する場面もあった。
大引けの日経平均株価は前営業日比111円12銭安の4万4932円63銭と3日続落。プライム市場の売買高概算は22億1950万株、売買代金概算は5兆1274億円。値上がり銘柄数は521、対して値下がり銘柄数は1040、変わらずは54銘柄だった。
きょうの東京市場は見送りムードが強い地合いだった。前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに続伸したが、ダウの上昇率はわずかにとどまった。9月30日の会計年度末までに「つなぎ予算」を成立させないと米政府機関が一部閉鎖する懸念があり、これが買い手控え要因となっている。東京市場では外国為替市場で足もとドル安・円高方向に振れていることが警戒されたほか、中間期末に伴う機関投資家のポジション調整の売りが観測され投資家のセンチメントを冷やした。また、今週末の米雇用統計や10月4日に投開票が行われる自民党総裁選の結果を見極めたいとの思惑が上値を押さえた。しかし、押し目買いも活発でTOPIXはプラス圏で引けている。なお、9月は月間では日経平均が約5.2%水準を切り上げ、6カ月連続上昇となっている。
個別では、アドバンテスト<6857>、ソフトバンクグループ<9984>が下落したほか、フジクラ<5803>、古河電気工業<5801>も値を下げた。ファーストリテイリング<9983>が冴えず、三菱重工業<7011>、商船三井<9104>も安い。INPEX<1605>も下値を探った。ミガロホールディングス<5535>がストップ安に売り込まれ、しまむら<8227>が大幅安。アステリア<3853>が大きく水準を切り下げ、ソニーフィナンシャルグループ<8729>、GMOインターネット<4784>などの下げも目立った。
半面、レーザーテック<6920>が売買代金首位となり株価もしっかり。キオクシアホールディングス<285A.T>が物色人気、IHI<7013>も値を飛ばした。ベイカレント<6532>、JX金属<5016>が高く、キーエンス<6861>も大きく水準を切り上げた。Link-Uグループ<4446>がストップ高で値上がり率トップ。富山第一銀行<7184>が値を飛ばし、オリオンビール<409A.T>も活況高となった。三井松島ホールディングス<1518>の上げ足の強さも目を引いた。
出所:MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS
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