ドル円、一時149円付近まで上昇 米裁判所のトランプ関税の大半は違法との判断で利回り上昇=NY為替序盤
きょうの為替市場、全体的にドル高が強まっており、ドル円は一時149円付近まで上昇している。ロンドン時間に森山幹事長が辞意を表明とのニュースが流れ円安が進む場面が見られた。石破政権が崩壊なら、次の首相は積極財政派の人物がなる可能性もあり、日銀の利上げへのプレッシャーも増すとの思惑から円安シナリオという見方もあるようだ。
ただ、基本的にはドル高がドル円を押し上げている。米国債利回りが上昇しており、ドルをサポート。米連邦控訴裁判所が金曜日に「トランプ大統領の包括的な対外関税の大半は違法」と判断したことが市場に再び不透明感を与えている。同裁判所は7対4の判決で「広範な課税権限は議会にのみある」と結論づけたことが要因となっている模様。
米国債利回りの上昇については、もし、裁判所の判決通りになった場合、米国が関税収入で得た数十億ドルを返還しなければならない可能性を懸念している。すでに逼迫した財政状況をさらに悪化させるとの見方が利回りを押し上げているようだ。
今週は米雇用統計を始め、重要指標が目白押しでFRBの利下げ期待に何らかの変化が出るのではとの警戒感も出ているようだ。現在、短期金融市場では、ほぼ90%の確率で9月の利上げを織り込んでいる状況。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は観測されていない。
2日(木)
148.30(3.3億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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