ドル円、146円台後半まで戻す展開 ECBはガイダンス示さず=NY為替序盤
きょうの為替市場、ドル円は東京時間に一時145円台に下落していたが、NY時間にかけて買い戻しが膨らみ、146円台後半まで戻す展開。本日の21日線が146.25円付近に来ているが、その水準はサポートされている。先ほど発表の米新規失業保険申請件数が予想を大きく下回り、米国債利回りが上昇していることもドル円をサポートしている。
日米の合意により、これまで不透明だった関税問題が徐々に可視化されてきており、関税率15%という具体的な数字も出ている。それに伴って日銀の利上げ期待が復活していることや、ドル自体が再び上値が重くなってきていることもあり、ドル円も上値の重い展開が見られていた。ただ、積極的に下値を試そうという雰囲気まではない中、本日は買い戻しが優勢となっている模様。
本日はトランプ大統領がFRB本部を訪問する予定となっている。FRB本部の建物改修に絡んだ疑惑を共和党が追及し、パウエル議長を辞任に追い込みたいようだ。市場はFRBの独立性への懸念を高める中、特に何もないとは思われるが、市場は動向を注目しているようだ。
ECBが先ほど理事会の結果を公表し、政策金利である中銀預金金利を2.00%に据え置いた。大方の予想通り。将来のガイダンスは示さず、経済指標次第で、理事会ごとに判断するとしている。関税に関する不透明さや、貿易摩擦による極めて不確実な環境を理由に挙げた。現在、ラガルド総裁の会見が行われているが、市場が期待している9月理事会に向けたヒントは明確には出ていないようだが、短期金融市場では追加利下げの期待をやや後退させている。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は147円に観測されている。
24日(木)
147.00(9.9億ドル)
25日(金)
145.00(11.5億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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