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為替相場まとめ6月16日から6月20日の週

為替 

 16日からの週は、ドル買いが優勢だった。主にイスラエルとイランの紛争激化が懸念材料として取り上げられ、リスク警戒型のドル買い圧力がかかった。ただ、週末には米国がイラン核施設攻撃に参加するとのリスクについては、ホワイトハウスが「2週間以内」にイラン攻撃を行うかどうかを決定すると発表したことがやや市場の警戒感を緩和させている。また、この週は各国の金融政策発表が続いた。日銀は予想通り政策金利を据え置き、国債買い入れ減額ペース縮小についても発表された。内容は市場に周知されており波乱はみられず。植田日銀総裁は当面の利上げについては慎重な姿勢を示した。米FOMCも予想通り政策金利を据え置いた。メンバーの金利見通しは年内2回利下げの見方を踏襲しており、一部にみられた1回への変化はなかった。パウエル議長会見では完全に関するインフレ圧力が指摘され、当面の利下げの可能性が後退している。スイス中銀は予想通り25bpの利下げでゼロ%に政策金利を引き下げた。今後のマイナス金利についての可能性を排除せずとした。英中銀は予想通り政策金利を据え置いた。票割れは6対3となり、市場予想の7対2よりも利下げ支持が多かった。ドル買い主導の展開となるなかで、円相場はやや円安に、ユーロポンドはポンド安に振れた。当面の日米金利差縮小への思惑が後退したことや、先週のECB理事会での利下げ打ち止め感との比較では英中銀については今後の利下げ可能性を残す結果となっている。


(16日)
 東京市場で、ドル円は上に往って来い。、朝方に中東情勢の緊迫化を受けて有事のドル買いが優勢となり144.75付近まで上昇した。しかし、午後にかけては伸び悩み、午前の上げを帳消しにして、一時144円割れに沈む場面があった。ユーロドルは朝からドル高傾向となり、一時1.1524付近まで弱含んだ。しかし、東京終盤に入ってドル売りが優勢となると、一転して1.1562付近まで上昇する場面があった。ユーロ円はドル円につれ高となり、朝方に一時166.87付近まで上昇。その後は上げが一服し、166円台半ばで小動きとなった。

 ロンドン市場は、ややドル売りに傾斜。先週末からイスラエルとイランの紛争が激化しており、リスク回避の動きが広がり、ドルが買われた経緯がある。しかし、週明けのロンドン市場では調整的なドル売りの動きが優勢になっている。欧州株や米株先物・時間外取引は反発、原油や金相場も上昇一服。ただ、中東情勢については特段の良いニュースはみられず。原油にとってはイランの石油輸出施設の被害が少なかったことなどが調整を誘っている。G7首脳会議が行われているが、現時点では目新しいニュースは出ていない。米国の親イスラエル姿勢には変化はみられず、G7全体での合意形成は困難とみられている。ユーロがやや堅調。デギンドスECB副総裁が「市場は決定会合後のメッセージを完全に理解している」「ユーロドルの為替レートが1.15でもインフレ目標達成の大きな障害にはならない」などの述べたことが、市場に当面の利下げ打ち止め感を広げたようだ。ドル売りに押されて、ドル円は144円付近に軟化、ユーロドルは1.15台後半、ポンドドルは1.35台後半に上昇。ユーロ円は一時167円台乗せ、ポンド円は196円台乗せまで買われたあとは調整売りが入っている。

 NY市場で、ドルは下に往って来いの展開。ドル円は序盤に一時143円台に下落したものの、終盤にかけて145円付近まで買い戻された。中東情勢については、イランが停戦を促しているとの報道もあり、先週の警戒感は一服。原油相場も下落。イランの原油輸出インフラに損害が出ていないことや、イランがホルムズ海峡の閉鎖を行っていないこともサポートとなっていた模様。先週のIMM投機筋の建玉報告で円ロングが依然高水準だったことも米FOMCの週とあって調整を促していたようだ。 ユーロドルは、一時1.16台を回復する場面が見られたものの、1.15台半ばに戻した。 ポンドドルは終盤に伸び悩んだものの、1.36台を一時回復するなど高値圏を維持。英中銀は今週、政策委員会(MPC)を開催するが、金利据え置きが確実視されている。先週の英雇用統計は英労働市場の減速を示したにもかかわらず利下げを見送り、慎重姿勢も強調すると見られているようだ。

(17日)
 東京市場では、日銀決定会合を無難に通過。ドル円は発表前に145.11近辺まで上昇。144円台後半に戻して発表を迎えた。日銀は予想通り政策金利据え置きを発表。国債買い入れ減額ペースについては来年4月以降、四半期ごとに4000億円程度から2000億円程度へと減額ペースを縮小した。発表後は10年債利回りがやや上昇、ドル円は144.41近辺まで一時下落。しかし、植田日銀総裁会見を控えて144円台後半に戻した。トランプ大統領がG7サミットの二日目をキャンセルして帰米したことが和平に向けた動きへの期待を広げる面もあったようだ。ユーロ円は167円付近から167.60付近のレンジでドル円とともに振幅。ユーロドルは1.15台半ば付近で推移している。

 ロンドン市場は、方向感に欠ける展開。ドル円は144円台半ばから145円付近、ユーロドルは1.15台半ばから後半、ユーロ円は167円付近から167円台後半での取引が続いている。いずれも前日NY終値を挟んだ推移にとどまっている。イスラエルとイランの紛争はまだ停戦に向けた糸口が見いだせない状況。場合によってはさらなる攻撃激化のリスクが残っている。また、G7をきっかけに期待された通商合意についても現時点では英米合意にとどまっている。トランプ米大統領は日本との交渉を「タフ」だと表現、EUはまだ公平な取引を提示していないと不満を表明している。きょうは日銀決定会合が行われ、政策金利据え置きとともに国債買い入れ減額ペースの緩和が示された。その後の植田日銀総裁会見からは次の方向性に関するヒントは得られていない。あすのNY終盤には米FOMC会合の結果発表を控えている。そのなかでは、ユーロ買いとポンド売りの動きがみられている。木曜日の英中銀会合では政策金利据え置きがコンセンサスとなっているが、市場では一連の弱い英経済指標を受けて、年内2回程度の追加利下げが観測されている。一方、本日発表された独ZEW景況感指数は予想以上の回復となった。独ZEWによると米関税よりも独政府の財政政策やECB利下げ効果が勝っており、ドイツ経済停滞を終わらせる可能性も指摘された。

 NY市場では、ドル買いが優勢。中東情勢を再び意識 米軍参戦の憶測もあり、有事のドル買いの動きが広がった。ドル円は145円台を再び回復した。145円台にはオプション絡みなどの上値抵抗も観測されていたが、市場は中東情勢を再び意識しており、ドル円を下支えしている。ユーロドルは1.14台に下落。ポンドドルも戻り売りが優勢となり、1.34台前半まで下落。原油相場は急伸。トランプ大統領はG7サミットを途中で離脱し、ワシントンで国家安全保障チームと会合を開き、協議したと伝わった。これにより、米軍がイスラエルによるイラン攻撃に参戦する可能性があるとの憶測が再燃。トランプ大統領はイランに「無条件降伏」を要求。最高指導者のハメネイ氏がどこに隠れているかも完全に把握していると述べていた。 

(18日)
 東京市場は、ドル買い先行も続かず。ドル円は朝方に145.44近辺まで高値を伸ばした。前日海外市場では中東情勢をにらみながら145円台でしっかりとした値動きだったが、その延長線上の動きとなった。しかし、その後は次第に上値が重くなっている。午後には145円台割れから144.90付近まで反落した。ユーロドルは1.1475-1.1490での揉み合いが続いたあと、1.1500台を回復とややドル安の動きがみられた。ユーロ円は166.70付近から167円台乗せ水準での振幅にとどまった。日本時間午後3時に発表された英消費者物価指数は前年比+3.4%と前回から鈍化も市場予想を上回る結果だった。ポンド相場はやや買いの反応をみせた。

 ロンドン市場は、再びリスク警戒モードに入っている。東京市場では前日のドル高に対する調整の動きでドルが軟調に推移。ドル相場主導の展開だった。ロンドン序盤にはその動きも一服、米FOMC待ちのムードが広がった。しかし、ロンドン昼を控えた時間帯に、イランのハメネイ師が「イランは強いられた戦争に断固立ち向かう」「米国はイランが降伏するような国ではないと理解すべきだ」と強硬姿勢を改めて示すと、市場は円買いの動きに転じている。ドル円は145円台を回復する場面があったが、再び上値が重くなり144.80付近に本日の安値を広げている。クロス円は揉み合いからやや下抜けている。ユーロ円は安値を166.50割れへ、ポンド円は194.60台へと広げてきている。リスク警戒の動きで米10年債利回りは4.37%付近に低下、欧州株は序盤の反発の動きを消してマイナスに転じる動きを示している。

 NY市場では、米FOMC後のパウエル会見を受けてドルが買われた。取引前半はドル売りが優勢だった。トランプ大統領の「イランが接触して来た」との発言が材料視された。ドル円は144円台に軟化した。取引後半にFRBは大方の予想通りに政策金利を据え置いたが、注目されていた委員の金利見通し(ドット・プロット)の中央値は、予想外に年内2回の利下げ予想を維持していた。事前に市場では1回に変更されると見ていた。ただ、委員の見方は二分しており、一部からは、FOMCは利下げを急ぐ必要性を感じていないのではとの見方も出ていた。その後のパウエル議長の会見では、関税のインフレへの影響が強調され、「関税がインフレに及ぼす影響は根強い可能性がある」との認識を示した。この発言がドル買いを誘い、ドル円は145台を回復。ユーロドルは1.14台に、ポンドドルは1.34付近に下落した。

(19日)
 東京市場は、ドル買いが継続。米国が数日以内にイランに対して攻撃する可能性があるとの報道を受けて、リスク回避のドル買いと円買いが優勢となった。ドル円は、午前にいったん144.74付近まで円高に振れる場面があったが、その後は一転してドル買いが優勢となり、145円台を回復した。午後は、イスラエルのミサイル2発がイランのコンダブ核施設に着弾したとの報道などからドル買いが強まり、この日の高値となる145.36付近まで上昇した。ドル円以外のドルストレートはドル買い優勢。ユーロドルは午後に下値を広げ、一時1.1447付近まで、ポンドドルは1.3383付近まで下落した。クロス円は円買い一服。ユーロ円は午前に166円ちょうど付近まで下落したあと下げ渋り、午後は落ち着いた動きとなった。

 ロンドン市場は、円売りが優勢。東京市場ではやや円高方向に振れたが、ロンドン時間に入るとにわかに円売りの動きが強まっている。ドル円は145円台前半から後半へと上昇。クロス円も総じて買われており、ユーロ円は166円台前半から167円台前半へ、ポンド円は194円台半ばから195円台後半へと上昇している。今週の日米金融政策発表はいずれも政策金利据え置きだった。植田総裁会見やパウエル議長会見を受けて、日銀の利上げ観測や米FOMCの利下げ観測はともに後退している。また、円買いポジションに対する調整の動きを指摘する声もあった。ドルストレートは東京市場でのドル高を戻す動きとなっている。ユーロドルは1.1450割れ水準から1.1480台へと反発。ポンドドルは1.3380台から1.34台前半へと上昇した。英中銀は予想通り政策金利を据え置いたが、6対3の票割れとなった。3名が利下げを支持しており、市場での2名よりも利下げ派が多かった。ポンドには直後に売り反応が広がったが、足元では買い戻されている。このあとのNY市場はジューンティーンスの祝日で休場となる。

 NY市場はジューンティンスの祝日のため休場。

(20日)
 東京市場は、ドル売りが先行も続かず。ドル円は午前に一時145.13付近までドル安に振れたあと、午後に円売りが入って145.40台まで戻す場面があった。ユーロドルはドル安傾向となり、午後に一時1.1532付近まで上昇した。クロス円は円売り優勢。ユーロ円は午後に昨年7月以来の高値水準となる167.68付近まで一時上昇した。日本株、豪州株などは軟調も、香港株は買われている。トランプ米大統領は「2週間以内」にイラン攻撃を行うかどうかを決定すると米ホワイトハウスが発表したことが、中東情勢に関する切迫感を後退させている。

 ロンドン市場は、動意薄。東京朝方にホワイトハウスが、トランプ米大統領は「2週間以内」にイラン攻撃を行うかどうかを決定すると表明したことが市場の差し迫った警戒感を後退させている。しかし、現実にイスラエルとイランの紛争は継続しており、気まぐれなトランプ大統領の行動も読めない。リスク警戒を意識しつつも、次の情報待ちといった局面になっているようだ。株式市場では、欧州株が堅調に推移も、米株先物・時間外取引は小安い。原油先物は値動きが停滞して揉み合っている。金相場はやや上値重く推移。全般に落ち着いた展開となるなかで、ドル円は145円台前半から半ばで振幅後、次第に値動きが前日NY終値付近に収束してきている。ユーロドルは1.15台割れから1.15台前半へと買われているが、ロンドン時間には1.1535近辺に小幅に高値を伸ばすにとどまっている。ポンドドルは英小売売上高が弱含んだことに売り反応しめしたが、売りは続かず。1.34台後半から1.35付近で下に往って来いとなっている。クロス円は。やや円安に傾斜している。ユーロ円は167円台前半から後半へ上昇。ポンド円は195円台後半から196円台前半で振幅も、足元では196台乗せとなっている。

 NY市場は終盤にかけてドル高が強まり、ドル円は146円22銭を付けた。中東情勢警戒の後退でドル買いが入りやすい地合いに加え、本日議会に提出されたFRBの半期金融政策報告でインフレの物価への影響極めて不確実と示されたことや、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁が7月利下げに消極姿勢を示したことなどがドル買いにつながった。ポンドドルが1.3441とNY午前の1.3511から低下し今日の安値を付けるなど、ドル高が目立った。もっともユーロドルではユーロの買いが優勢で、一旦1.1500割れを付けた後反発。1.1544まで上昇する展開となった。対ドルでのユーロの堅調さもあってユーロ円はしっかりで、昨年7月以来となる168円台を付け168.40まで上値を伸ばしている。一方ポンド円は196円70銭を午前につけたが、午後はポンド売りと円売りが交錯し、揉みあった。
 ポンドドルではユーロドルと違ってドル高の影響が強く出た。朝方1.3511と、節目の1.3500をしっかり超えたことで一服感が出て、その後のドル高局面で売りが優勢となった。1.3450台を付けた後、ユーロドルの上昇に少し戻す場面も1.3480が重く、NY午後のドル高局面で1.3441まで売りが出た。ポンド円はNY午前に196円70銭を付けたが、午後は円安とポンド安が交錯し、196円50銭を挟んでの上下となった。

MINKABU PRESS

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執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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