ドル円、143円台半ばに上昇 米中首脳が電話会談 ECBが利下げ=NY為替序盤
きょうのNY為替市場、ドル円は143円台半ばに上昇しており、NY時間に入って買いが強まる展開が見られている。米中首脳が電話会談を行ったとのニュースが流れ反応しているようだ。ただ、詳細はまだ伝わっていない。
注目されていた日本の30年債入札は落札倍率が前回を大きく下回るなど不調な入札となったが、意外にも超長期債の利回りは低下の反応を見せていた。下がったところを狙った買い(利回り低下)のオーダーが多数観測されていたとの指摘も出てた。いずれにしろ円相場にとっては無難に通過した印象。
トランプ関税に米財政への不透明感が重なり、ドル離れの議論は7月以降の下半期も継続されると見られている。米経済の強さにも疑問が生じている中、G10通貨の中でも円は資産配分戦略における勝者となる可能性があるとの指摘も聞かれる。
過去10年との比較であれば好転を見せている日本の景気サイクル、正常化しつつある日銀の金融政策、そして安定した制度基盤に支えられ、円の魅力は高まっているという。守りを重視したポジショニングが円に対する強気な見方を後押しし、割安さや歴史的に低水準にある点も追い風だと述べている。
なお、ECBは予想通りに0.25%ポイントの利下げを実施した。新たな経済見通しでは、26年の総合インフレは目標を下回る1.6%に下方修正され、成長見通しも従来よりやや下方修正された。短期金融市場では年内にさらに0.33%ポイントの利下げが織り込まれていたが、これは0.25%ポイントの追加利下げに加え、もう一段の利下げの確率が約3分の1あることを意味する。追加利下げに可能性を残す内容ではあったが、ユーロは小幅な反応に留まっている。ラガルド総裁が現在会見中。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は143.50円に観測。
4日(水)
143.50(7.0億ドル)
5日(木)
142.00(11.7億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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