【本日の見通し】不安定な展開続く、トランプ大統領発言などへの警戒も継続
【本日の見通し】不安定な展開続く、トランプ大統領発言などへの警戒も継続
先週のドル円は一時139円台を付けるなどドル安が強まる場面が見られた。週末には144円台を回復するなどドル安の流れが一服。日米関税協議進展への期待や、米中関係の改善期待などがドル買い円売りを誘っている。
スマホなどを含む半導体関連や医薬品関連などまだ未定の関税への警戒はあるが、相互関税については今後は交渉で改善する方向が見込まれるなど、悪材料のかなりの部分が出ているとの思惑が、ドル売り圧力をやや緩めている。
もっとも今週は米第1四半期GDPや4月の米雇用統計をはじめ、重要指標の発表予定が並んでいる。また、トランプ大統領は明日就任100日記念集会をミシガン州で開催する。そこで関税含めていろいろと話が出てくると見込まれており、市場の注目を集めている。
こうしたイベントを控える中、今日はそれほど目立った米指標発表予定がなく、週明けは比較的落ち着いたスタートが見込まれる。
ドル円は144円台にしっかり乗せると、流れが少し変わる可能性がある。先週の139円台が目先の下値到達感につながるかは今週の動き次第。ただ、ドルの先安観も強い。戻りで売りが出る流れが続くと、再びの下トライとなる可能性。
ユーロドルは1.13台での推移が中心か。先週は.1.15をしっかり超える場面が見られたが、その後やや上値一服感が出ている。
ユーロ円などクロス円はドル主導の展開で不安定な動きが続きそう。ユーロ円は164円に乗せてくると、少し上を意識。
今日はカナダ総選挙の投開票が行われる。結果判明は日本時間明日となる。カーニー首相就任後支持率が回復した与党自由党の勝利が見込まれており、波乱要素は少ないが、直前で最大野党保守党の巻き返しもあり、情勢に注意。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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