根強いドル売り圧力、ドル円は143円台後半 米国売りの構図=ロンドン為替概況
根強いドル売り圧力、ドル円は143円台後半 米国売りの構図=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、根強いドル売り圧力がみられている。序盤には東京市場からのドル売りに調整が入った。ドル円は143.50割れ水準から144円台を回復した。しかし、欧州株や米株先物は時間外取引が軟調に推移、米10年債利回りは4.54%付近へと一段と上昇しており、ドル安の動きが再燃した。ドル円は143.50付近と再び安値に接近している。ユーロドルは1.1350台から一時1.1310台まで反落したが、その後は再び1.1362近辺まで高値を伸ばした。ポンドドルは日本時間午後3時発表の英CPIが上振れしたことを受けて、1.3470付近まで買われたが、その後は売りが優勢となり1.34台割れまで反落。足元では1.34台前半で推移している。英インフレは今後ピークアウトするとの見方が広がったもよう。対ユーロでポンドは軟調に推移している。ユーロ円は163円を挟んだ振幅。ポンド円は193円台割れから192円台後半へと上値重く推移。強弱感はありながらも、ドル円、クロス円はいずれも前日終値よりも円高水準で推移している。
ドル円は143円台後半での取引。東京早朝の144.61近辺を高値に、その後は上値重く推移している。東京午後からロンドン朝方にかけて143.46近辺まで安値を広げた。ロンドン序盤には買戻しが入り144円台を回復したが、その後は再び売りに押されている。ただ、安値を広げるには至らず。欧州株や米株先物は時間外取引が軟調に推移、米債利回りが上昇、ドル安と米国売りの様相を呈している。
ユーロドルは1.13台前半での取引。東京朝方の1.1281近辺を安値に、その後はドル売り圧力で買われている。ロンドン序盤には1.1350台から1.1310台まで反落したが、その後は再び買われて高値を1.1362近辺まで伸ばした。ユーロ円はロンドン朝方の162.67近辺を安値に、163.31近辺に高値を伸ばす場面があった。しかし、その後は上値が重くなり163円台後半へと下押しされている。対ポンドではユーロ買いが優勢。米国売りの様相を呈するなかで、相対的にユーロが買われたほか、対ポンドでのユーロ買いフローも目立った。
ポンドドルは1.34台前半での取引。東京早朝の1.3381近辺を安値に買われ、ロンドン朝方には1.3469近辺まで高値を伸ばした。日本時間午後3時発表の英CPIの上振れがポンド買い反応を広げていた。しかし、その後は売りに押し戻されており、一時1.34台割れとなった。市場では今後の英景気動向を不安視しており、インフレはピークアウトするとの見方が広がったもよう。足元では1.34台前半で売買が交錯している。ポンド円は軟調に推移。東京早朝の193.65近辺を高値にロンドン早朝には192.80付近まで下落。ロンドン序盤には193.30付近まで反発もその後は再び売りが強まり、安値を192.60付近に広げている。ユーロポンドは0.8420台から0.8460付近へと上昇、ユーロ買い・ポンド売りの流れが続いている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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