やや円安で落ち着いた展開、株高のなかで米PPI待ち=ロンドン為替概況
やや円安で落ち着いた展開、株高のなかで米PPI待ち=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、やや円安の動きとなっている。東京午前は氷見野日銀副総裁の発言をめぐってドル円が157円台前半から158円台乗せ水準で上下動した。しかし、午後には157円台半ばでの揉み合いと方向性は出なかった。ロンドン市場では欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移しており、先週末の強い米雇用統計後の市場の混乱は一服している。この後の米生産者物価指数や明日の米消費者物価指数発表の結果を見極めたいとのムードもあるようだ。ドル円は157円台前半から再び買われ、高値を158.03近辺まで小幅に伸ばしている。ユーロ円は161円台前半から162円台乗せへと上昇。豪ドル円も97円台半ばから97円台後半へと上昇した。その一方で、ポンド円は192円台で方向感なく揉み合っている。対ユーロでのポンド売りは継続しており、英財政赤字拡大を警戒する動きは根強い。あすには英消費者物価指数が発表される。
ドル円は157円台後半での取引。東京市場では氷見野日銀副総裁の発言をめぐって157円台前半から158円付近で乱高下したが、結局は157円台半ばでの取引に落ち着いた経緯があった。ロンドン市場では欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移しており、リスク選好的な円安の動きとなっている。ドル円は高値を158.03近辺まで伸ばして、その後も高止まりしている。日本時間午後10時30分には米生産者物価指数(PPI)が発表される。
ユーロドルは1.02台後半での取引。東京朝方の1.0278近辺から昼にかけての1.0239近辺でレンジを形成。ロンドン時間には再び買われたが、高値には届かず売買が交錯している。ユーロ円は株高とともに買われ161円台前半から一時162.14近辺に高値を伸ばした。対ポンドでも引き続きユーロは堅調。ホルツマン・オーストリア中銀総裁は、エネルギーなど根強いインフレ圧力を警戒、過度に急激な利下げは不可能と述べている。
ポンドドルは1.21台後半での取引。東京午前の1.2250近辺を高値に、ロンドン時間に入ると売りに押されている。足元では安値を1.2170近辺まで広げている。ポンド円は東京午前の191.95から192.92までのレンジ内で推移。ロンドン時間には192円台半ばを中心に売買が交錯している。ユーロポンドはこの日も買われており、0.8385付近から0.8429近辺へと上昇している。このところの英国債利回り上昇を受けて、この日の30年物インフレ連動債には堅調な需要がみられた。また、あすには英消費者物価指数が発表される。ポンド安と英国債利回り上昇という対立する状況が次第に落ち着いてくるのかが注目されよう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。