英国債の下落はソブリン危機か?米国から遠ざかる中国と支える英国
英国債への売りが続くなか、英長期債利回りは4.80%付近まで上昇し、2008年以来の高水準を更新した。英国債安はポンド安も誘発している。
増発懸念が英国債の下げの背景の一つとして指摘されている一方、米国債の保有残高を大きく増加させているのも英国である。英国の米国債保有残高は7500億ドル規模まで膨らんでおり、中国の米国債売りを一手に引き受けるような格好となっている。金準備を膨らませ、ドル離れを加速させる中国と、借金まみれにも関わらず国債の増発をやめようともしない米国を支える英国の姿は対照的である。ただ、世界最大の米国債保有国である日本と英国の差異はまだ大きく、日本が英国に抜かれることはまずなさそうだ。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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