ドル買い優勢、トランプ氏のBRICS通貨への発言も材料視=NY為替
きょうも為替市場はドル買いが優勢となっており、来年のトランプ政権誕生に向けて市場はドル高への期待感を高めている。週末に伝わったトランプ氏の投稿もドル買いを誘っているとの声も聞かれる。トランプ氏はBRICSがドルに対抗する新通貨を創設した場合、100%の関税を課すと脅迫した。自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に、「BRICS諸国がドルから離れようとしているのを黙って見ている時代は終わった」と投稿。
ブラジルとロシアの主要な政治家たちは、ドルの世界貿易における支配力を減らすため、BRICS通貨の創設を提案している。しかし、内部の意見の不一致から進展が遅れている状況。
トランプ氏は「これらの国々は新しいBRICS通貨を創設せず、強力なドルに代わる他の通貨を支持しないというコミットを求める。そうでなければ100%の関税に直面し、素晴らしい米経済での売り上げに別れを告げることになるだろう」と投稿した。
しかし、一部のトランプ支持者はこの発言はあくまで交渉戦術であり、約束というよりも初期の提案に過ぎないとの見方を示している。財務長官に指名されたベッセント氏も次期大統領が大幅な関税引き上げを課すと脅しているのは交渉戦略の一環だと示唆していた。「自身の見解では結局のところ、トランプ氏は自由貿易主義者だ」と語った。
BRICSは中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカに加え、現在はイラン、エジプト、エチオピア、アラブ首長国連邦(UAE)。
USD/JPY 149.70 EUR/USD 1.0492 GBP/USD 1.2647
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。