ドル売りが一服、円高の動きは根強い ドル円一時149円台半ば=ロンドン為替概況
ドル売りが一服、円高の動きは根強い ドル円一時149円台半ば=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドル売りが一服している。一方で、円高の動きは根強い。ドル円は東京市場で151円台半ばから150円台割れへと下落。東京朝方の東京都区部消費者物価指数が上振れしたことが、12月日銀会合での利上げ観測を高めている。ロンドン序盤には149.54近辺まで安値を広げた。その後は買戻しが入ったが、戻りは限定的。再び149円台に軟化する場面もあり、根強い円高圧力が観察されている。米債利回りの低下とともに、ユーロドルは1.06台手前、ポンドドルは1.27台半ばまで一時上昇も、足元では上げを消して1.05台半ばや1.26台後半に押し戻されている。ユーロ円やポンド円はドル円とともに下落したあと、ロンドン序盤には158円台や190円台などで売買が交錯。足元ではユーロ円は158円台前半、ポンド円は190円台前半で安値を再更新している。ユーロ圏消費者物価速報は前回から上昇したが、予想通りの結果だった。ECBが調査したユーロ圏消費者インフレ期待調査では1年先が予想外に上昇した。しかし、いずれにも市場での12月ECB利下げ観測に目立った変化はみられていない。
ドル円は150円付近での取引。東京朝方の151.55近辺を高値として、150円台割れへと下落。東京朝方に発表された11月東京都区部消費者物価指数が前年比+2.6%、生鮮除く前年比が+2.2%と上振れしたことに反応していた。市場では12月日銀決定会合での利上げ観測が再燃している。ロンドン朝方に149.54近辺まで一段安となったあとは、下げ一服。ただ、戻りは150円台前半までにとどまり、150円を挟んで売買が交錯している。
ユーロドルは1.05台後半での取引。東京朝方の1.0548近辺を安値に、1.0597近辺まで買われた。米債利回りの低下に反応していた。しかし、1.06台には乗せ切れず反落。東京市場からの上げを帳消しとしている。ユーロ圏消費者インフレ期待やユーロ圏消費者物価速報などが上振れしたが、発表後に目立ったユーロ買いの動きはみられなかった。市場での12月ECB利下げ観測には目立った変化はみられていない。ユーロ円はドル円とともに下落。ロンドン市場では158.22近辺まで一段安となっている。対ポンドでは売買が交錯しており、方向性は希薄。
ポンドドルは1.26台後半での取引。東京早朝の1.2682近辺を安値に買われ、ロンドン序盤には1.2750近辺に高値を伸ばした。しかし、すぐに売り戻されており1.27台割れとなっている。ポンド円はドル円やユーロ円とともに下落。ロンドン時間には190.17近辺まで安値を広げた。ユーロポンドは0.8305近辺まで下押しされたあと、0.8332近辺まで反発。その後は買いも続かず前日終値付近に戻している。円相場主導の展開となるなかで、クロス取引は方向性に欠けている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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