円安進行、ドル円は152円台後半へ、植田日銀総裁のIMF講演控えて=ロンドン為替概況
円安進行、ドル円は152円台後半へ、植田日銀総裁のIMF講演控えて=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、円安が進行している。今週に入ってからは米債利回り上昇とともにドル高圧力が広がっている。いわゆるトランプトレードの動きとみられ、米国のインフレ警戒がドル高につながっている。これに加えて、きょうは円売りの動きが続いている。今週末の衆院選で自民・公明党の過半数割れの可能性が報じられるなか、政情不安のなかでは日銀の早期利上げが実施しにくいとの思惑があるようだ。このあとのNY市場終盤にはIMF会合で植田日銀総裁が講演を行う。IMFは日本はインフレの持続性に自信を深めており、緩やかな利上げ路線を維持すると予想している。IMFアジア太平洋担当者との対談形式の講演で、植田日銀総裁はどのような見方を示すのか注目されよう。ドル円は終日上昇しており、東京朝方の151円付近から足元では152円台後半へと上昇。クロス円も買われており、ユーロ円は163円付近から164円台後半へ、ポンド円は196円割れ水準から198円台前半へと買われ続けている。ドル相場はドル買いが優勢だが、ユーロドルは1.08台乗せ水準から1.07台後半へ、ポンドドルは1.29台後半で上値重く推移と円相場と比較すると小動きになっている。米10年債利回りは4.21%から4.23%台半ばと前日から水準を上げて推移している。
ドル円は152円台後半での取引。この日は一方的に円売りが進行している。東京朝方の151.03近辺を安値に一本調子で上昇。足元では152.90付近へと高値を伸ばしている。米10年債利回りは4.235%付近まで一時上昇も、足元では4.22%付近で推移している。NY市場終盤には植田日銀総裁の講演が予定されており、注目される。
ユーロドルは1.07台後半での取引。ロンドン早朝の1.0807近辺を高値に、ロンドン時間には1.0780割れ水準へと小幅に軟化。ユーロ円はドル円とともに上昇し続けている。東京朝方の163.05近辺を安値に、足元では164.77近辺に高値を伸ばしてきている。対ポンドではややユーロ売りとなっている。このあとのNY時間にはラガルドECB総裁の講演が予定されている。
ポンドドルは1.29台後半での取引。東京午後の1.2995近辺を高値に、ロンドン序盤にかけて1.2962近辺まで下落。その後はレンジ取引が続いている。ポンド円はドル円とともに上昇。東京朝方の195.91近辺を安値に、足元では高値を198.35近辺に伸ばしている。ユーロポンドは0.8327近辺から0.8304近辺へと軟化、ポンド買いが優勢になっている。このあとのNY時間にはベイリー英中銀総裁の講演が予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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