アジア株 香港株大幅続伸、米大幅利下げ織り込んだ買い あす再開の中国株は下落して始まるか
アジア株 香港株大幅続伸、米大幅利下げ織り込んだ買い あす再開の中国株は下落して始まるか
東京時間14:01現在
香港ハンセン指数 17670.07(+247.95 +1.42%)
中国上海総合指数 2704.09(休場)
台湾加権指数 21850.08(休場)
韓国総合株価指数 2575.41(休場)
豪ASX200指数 8144.50(+22.90 +0.28%)
インドSENSEX30種 82934.63(-54.15 -0.07%)
アジア株式市場の大半は休場。中秋節のため中国、台湾は今日まで休場、韓国市場は19日に取引を再開する。香港市場はあす休場となる。
香港株は大幅続伸、2週間ぶり高値をつけている。九龍倉置業地産投資や長江実業集団、新世界発展、恒基兆業地産など不動産株が総じて上昇。自動車や金鉱、エネルギー関連、金融、消費者サービス関連も軒並み上昇。シャオミやアリババ、JDドットコム、美団、レノボなどハイテク関連の一角も上昇している。
米大幅利下げ期待が高まっている。先週末のWSJやFT報道、前NY連銀総裁が相次いで50bpの利下げについて言及したことから、50bp引き下げ予想が25bp引き下げ予想を上回っている。米民主党上院議員らがパウエルFRB議長に今週75bp引き下げるよう要求したことも、大幅利下げ期待を高めている。流石に75bpはないが、50bpは十分あり得ると市場は見ているようだ。今夜の米小売売上高にはいつも以上に注意が必要。予想通りマイナスとなれば、50bp引き下げは確実との見方が広がる可能性。
特に香港株式市場にとってはポジティブな材料だ。香港は金融政策を米国に連動させているため、FRBが18日に大幅利下げに踏み切るようであれば、追随して香港も基準金利を大幅に引き下げる。
中国市場はあす取引を再開するが、景気減速懸念が高まっていることから下落して始まる可能性がある。
先週末に発表された中国一連の経済統計は総じて弱い内容となった。小売売上高、鉱工業生産は予想以上に伸びが減速し、新築住宅価格と中古住宅価格の下落幅は前月から拡大。失業率は悪化した。中国政府は今年も大規模支援策は必要ないとしているものの、8月の経済統計が総じて弱かったことから、流石にそれなりの支援策を打ち出してくるだろうとの期待は広がっている。ただ、期待外れの内容となれば中国売りが加速する恐れがある。
米中関係悪化も懸念材料。バイデン米政権が27日から中国製品に対する関税を大幅に引き上げることを正式に決定した。中国電気自動車に100%、太陽光電池に50%、鉄鋼・アルミニウムに25%の関税を課す。
中国の中秋節4連休中の消費回復は期待外れに終わった可能性。先行き不安で消費者の節約志向が一段と高まっているうえ、1949年以来最大の大型台風が上海を直撃したことも影響した可能性。台風で鉄道の運行停止や高速道路の閉鎖、空港発着全便がキャンセルされた。
執筆者 : MINKABU PRESS
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