【これからの見通し】ドル円相場の動意削がれる、先週後半の介入動向を受けて
【これからの見通し】ドル円相場の動意削がれる、先週後半の介入動向を受けて
週明けのアジア市場では、ドル円が157-158円台での振幅となっている。早朝には買戻しが先行して157.81近辺から158.42近辺まで一時上昇。トランプ元米大統領に対する狙撃事件の影響があったのかもしれない。しかし、その後は上値を抑えられている。アジア午後には再び158円台割れの動き。
先週の米CPIの発表後にタイミングを合わせるように政府・日銀の介入が実施されたもよう。市場では3.5兆円規模の円買い介入が推計された。また、金曜日も神経質に円買いが入る場面があった。ユーロ円などクロス円にレートチェックが入ったとの観測が流れていた。神田財務官は、介入の有無については口を閉ざしてたが、円安警戒は示されてり、市場には介入やレートチェック実施の確度が高いとの思いを広めている。
週明けのマーケットでもドル円が上に往って来いとなっており、円安の動きは抑制されている。しばらくは、投機的な円売りに対す動意が削がれることとなりそうだ。
きょうは一連の中国経済指標が発表された。GDP(第2四半期)は前年比+4.7%と前回の+5.3%や市場予想+5.1%を下回った。鉱工業生産や小売売上高なども前回からは伸びが鈍化した。香港ハンセン指数は1%超安と軟調も、上海総合指数は先週末終値付近での揉み合いとまちまちの動きとなっている。中国共産党の3中総会が北京で開幕しており、どのような景気対策が打ち出されるのかを見極めたいとのムードもあるようだ。総会は18日まで開催される。
この後の海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏鉱工業生産指数(5月)、ニューヨーク連銀製造業景気指数(7月)、カナダ製造業売上高(5月)、カナダ卸売売上高(5月)などが予定されている。
発言イベント関連では、パウエル米FRB議長がワシントンD.C.エコノミッククラブでインタビュー応じる。また、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁が米経済や金融政策、AIについて講演(質疑応答あり)を行う。米主要企業決算は、ゴールドマン、ブラックロックなどが注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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