アジア株 香港株は大幅続伸、米利下げ回数増えることを期待 上海株は軟調、来週の重要イベント控え売買手控え
アジア株 香港株は大幅続伸、米利下げ回数増えることを期待 上海株は軟調、来週の重要イベント控え売買手控え
東京時間14:01現在
香港ハンセン指数 18192.61(+360.28 +2.02%)
中国上海総合指数 2964.25(-6.14 -0.21%)
台湾加権指数 23833.06(-556.97 -2.28%)
韓国総合株価指数 2848.34(-43.01 -1.49%)
豪ASX200指数 7956.50(+66.86 +0.85%)
インドSENSEX30種 79978.88(+81.54 +0.10%)
アジア株は高安まちまち。
韓国株と台湾株は大幅安、前日のナスダック大幅下落を嫌気して半導体を中心にハイテク関連が下落している。また、週末を前に利益確定売りにも押されている。台湾株はきのう史上最高値を更新、韓国株はおよそ2年半ぶり高値をつけた。
米利下げ期待は一段と高まっている。6月の米消費者物価指数は前回から伸びが鈍化、市場予想も下回った。CPIを受け、米国の年内利下げ回数が2回から3回に増えるとの見方が広まりつつある。FRBは年1回を想定しているが、今夜のPPIや来週の小売売上高、7月以降の物価統計も弱い内容となれば、利下げの想定回数を増やす可能性がある。
香港株は大幅続伸、約2週間半ぶり高値をつけている。香港は金融政策を米国に連動させているため、FRBが仮に年3回利下げを実施すれば香港も基準金利を3回引き下げる。龍湖集団や恒基兆業地産、新鴻基地産発展、華潤置地、恒隆地産、中国海外発展など不動産株の上げが目立つ。消費者サービス関連や銀行、医療品も総じて上昇。JDドットコムや美団、アリババ、テンセントホールディングス、美団、バイドゥなどハイテク関連も軒並み上昇している。
豪州株は史上最高値をつけている。主要国で唯一(日本除く)追加利上げの可能性が残る豪州だが、豪中銀の追加利上げ警戒よりも米国の年内利下げ開始を歓迎している。不動産や消費財、医療品、素材など幅広い銘柄が上昇している。来週は豪州6月の雇用統計が発表される。雇用者数の伸びは鈍化し、失業率は悪化することが見込まれている。
上海株は軟調、来週の重要イベントを前に警戒感が高まっている。15日に第2四半期GDPと小売売上高、鉱工業生産、不動産投資に新築住宅価格・中古住宅価格も発表される。GDPは成長ペースが鈍化することが予想されている。また、中期貸出制度(MLF)1年物金利も公表される。金利据え置きとの見方が多いが、仮に金利引き下げたところで株式市場には焼け石に水。株価上昇にはつながらないだろう。
15日から18日まで5年に1度の重要会議「3中総会」が開催する。証券監督管理委員会(証監会)は水曜日夜遅くに、空売りやクオンツ取引の監視を強化するため、これまでで最も強力な措置を講じると発表した。重要会議を前に株価下落を阻止したいようだ。ただ、その効果は一時的だろう。金融市場を監視・規制を強化したところで投資家心理が改善するのか。中国首相は今年も大規模な支援策なくとも政府目標5%前後の経済成長を達成できるとしており、来週の重要会議でも大規模な支援策は期待できないか。
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。