ユーロ円、ユーロ発足以来の最高値圏 仏議会選挙で右派の過半数獲得は難しい情勢＝ＮＹ為替

　ユーロ円はロンドン時間に１７３．１０円付近まで値を落としていたものの、ＮＹ時間にかけて買い戻されており、１７３円台半ばのユーロ発足以来の最高値圏での推移が続いている。根強い円安の中、ユーロも底堅い値動きを続けていることでユーロ円は上値追いが続いている状況。

　ユーロの目下の注目は７日の仏議会選挙の２回目の投票だが、第１回目の投票で第１党となったルペン氏率いる負は政党、国民連合（ＲＮ）が過半数を獲得できるかどうかだが、その道のりは険しさを増している模様。

　左派やマクロン大統領の中道派は、決選投票でＲＮに有利な三つ巴の争いとなる選挙区を大幅に減らす候補者の調整をした。仏ルモンド紙の集計によると、上位３人が決選投票に残った３０６の選挙区のうち、２１３選挙区で現地時間２日午後６時の締め切りまでに候補者が届け出を見送ると明らかにしたという。

　票が割れることを避けるため、候補者を撤退させるのはフランスでよく使われる戦術。通常であれば２人以上の候補者が決選投票に進む選挙区は多くないが、今回は投票率の上昇で大幅に増えた。

　第１回投票と決選投票の投票行動の変化も加味するとＲＮの獲得議席数は２２５-２６２となる可能性があるとの分析も出ている。過半数に必要な２８９議席には届かない。

EUR/JPY　173.50　USD/JPY　161.46　EUR/USD　1.0746

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美