カナダの賃金は持続的インフレリスクを示唆=NY為替
きょうは米雇用統計が予想を上回り、雇用の冷え込みを示さなかった。これを受けてFRBの利下げ期待が再び後退しており、為替市場はドル高の反応を示している。そのような中でカナダドルも対ドルで下落し、ドルカナダは1.37ドル台半ばまで上昇。きょうの上げで21日線がサポートされた格好となっている。一方、カナダ円は一旦114.40円付近まで上昇したものの、113円台後半に戻す展開。
本日はカナダも雇用統計が発表されていたが、正規従業員の時給が前年比5.2%上昇と予想を上回る伸びを示していた。エコノミストからは、これは賃金上昇の加速を示し、労働時間にも変化がなかったことから、持続的なインフレリスクを示唆しているとの指摘が出ている。
同エコノミストはまた、労働生産性の低さに反して、パンデミックが始まって以来、賃金の伸びはインフレを上回っていると指摘。今週はカナダ中銀が利下げを実施したが、「急(せ)いては事を仕損じる」というインフレリスクの復活を示唆しているとも述べていた。
USD/CAD 1.3751 CAD/JPY 113.91
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。