ドル円は156円台 ECBは予想通りにタカ派な利下げ=NY為替序盤
きょうのNY為替市場、ドル円は買いが優勢となっており、156円台に再び戻している。東京時間には155円台半ばまで下落していたものの、海外時間に入って156円台に買い戻されている。
日銀審議委員の金融引き締めに慎重な発言もドル円の買い戻しを誘っていた可能性もありそうだ。日銀の中村審議委員は「当面の金融政策維持は適切」と発言。利上げや国債購入減額には中立的な立場を示していた。
本日の21日線が156.30円付近に来ており、いまのところはその水準に敬意を払っている状況。21日線付近での売買交錯が見られている。
市場の関心は明日の米雇用統計に移っているが、非農業部門雇用者数(NFP)は前回から若干の増加幅拡大が見込まれているが、失業率、平均時給は前回と概ね同水準が見込まれている。しかし、一部のエコノミストからは、予想を下回り、米労働市場の冷え込みを示す内容になるのではとの見方も出ているようだ。いずれにしろ、来週のFOMCを前に米利下げムードが再び高まるかを確認するイベントとなりそうだ。
ECBがこの日の理事会で中銀預金金利を従来の4.00%から3.75%に引き下げた。2022年7月のマイナス金利解除以降、約1年11カ月続いた利上げサイクルに一旦終止符を打った。ただ、声明では「特定の金利の道筋をあらかじめ約束はしない」と述べたうえで、今年と来年のインフレ見通しを引き上げていた。ラガルド総裁は会見で、スピードとタイミングはデータ次第であることを強調。市場ではタカ派な利下げとの印象に結びついたようで、ユーロドルは一時1.09ドル台を回復する場面も見られた。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は157円に観測されている。
6日(木)
155.45 (13.2億ドル)
157.00 (15.2億ドル)
7日(金)
156.50 (7.3億ドル)
157.00 (11.4億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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