ユーロ圏HICPは6月以降のECBを不透明に=NY為替
きょうのユーロドルは買い戻しが優勢となり、一時1.08ドル台後半まで買い戻されていた。NY時間に入ってドル売りが強まったこともユーロドルの買い戻しを後押した。ただ、月末ということもあり、日本時間0時のロンドンフィキシングにかけてドルの買い戻しが見られ、1.08ドル台半ばに伸び悩んでいる。
本日は5月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が発表になっていたが、総合指数は前年比2.6%と2月以来の伸びとなったほか、コア指数も予想を上回る伸びとなった。ドイツを始め、このところユーロ圏の景況感に改善が見られ、雇用の数字も強い内容が続いている。来週はECB理事会が開催され0.25%ポイントの利下げが確実視されているが、その後の利下げの道筋については、やや不透明な部分も台頭しているようだ。
短期金融市場では来週を含めて、年内2回ないしは3回の利下げを見込んでいるが、来週のECB理事会を経て、何らかの変化が出る可能性も留意される。なお、ラガルド総裁は来週の理事会で先行きの明確なヒントは出さないと見られているようだ。
EUR/USD 1.0849 EUR/JPY 170.54 EUR/GBP 0.8521
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。