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為替相場まとめ5月6日から5月10日の週

為替 

 6日からの週は、リスク選好の円売りが優勢。各市場で株式が堅調に推移している。前週末の米雇用統計が弱含んだことで米金融当局の早期利下げ観測が広がった。また、英金融政策委員会(MPC)でもインフレ見通しが引き下げられ、据え置き決定も7対2と利下げ派が前回の1名から増えた。6月利下げ開始の下地が作られた印象を与えた。原油や金などの上昇が資源株を押し上げる面もあった。中東情勢については目立った進展はみられなかったが、事態の悪化は回避されている。また、複数の米金融当局者がややタカ派見通しを示したことがドル買いに、植田日銀総裁などからは仮定や条件付きの内容が多く、今後の利上げに関する具体的な言及がなかったことが円安を誘った面があった。ドル円は先週末米雇用統計後に151円台まで一時下落したが、週末にかけては153円付近まで戻した。今週に入ってからは156円に接近する動きを見せている。ユーロ円は164円台から168円付近へ、ポンド円は191円台から195円台へと上昇。豪ドル円は101円付近から103円付近に買われた。

(6日)
 東京市場は、子供の日の振り替え休日で休場。週明けアジア市場では円安が進行した。先週末の米雇用統計で非農業部門雇用者数の増加が鈍化、失業率が上昇するなど米労働市場がやや弱含んだことを受けて、短期金融市場では年内の米2回利下げ観測が復活した。これを好感して米株高となった。ドル円は米雇用統計後に151円台に急落したが、153円付近で引けた経緯がある。週明は東京市場がこどもの日の振り替え休日となるなかで、アジア勢中心の取引となった。先週末の好ムードを受けてアジア株全般に堅調に推移、ドル円は一段高となり152円台後半から一時154円付近まで買われた。

 ロンドン市場は、英国がバンクホリデーのため休場。取引が閑散となるなかで、ドル円は153.65-85レベルでの揉み合いに落ち着いた。独仏株や米株先物などが堅調に推移するなかで、クロス円は底堅く推移。ポンド円は193円台半ば、豪ドル円は102円手前水準へと買われている。また、この時間帯はポンドが堅調に推移している。対ドルで1.25台半ばから後半へ上昇。対ユーロでも買われている。市場ではECBの6月利下げ開始がコンセンサスとなっているが、今週木曜日の英金融政策委員会(MPC)発表を控えて、ポンド相場が動意付く面があったようだ。英中銀はECBほど早くには利下げ開始に至らないとの見方が多いようだ。

 NY市場では、ドルが底堅く推移。ドル円は153円台後半で高止まりしている。ドル円は先週の急落からの値ごろ感の買い戻しが出ている。ただ、154円台乗せを試すほどの勢いには欠けていた。先週末は米雇用統計とともにISM非製造業景気指数も50割れと、サービス業の減速が示唆された。短期金融市場では、年内の米金利2回引き下げが織り込まれてきている。ただ、ドルは米雇用統計直後のドル売りからリバウンドする展開となっており、ユーロドルは1.08付近が重く、1.07台後半で弱保ち合いとなっている。シムカス・リトアニア中銀総裁の発言が伝わっていたが、6月を皮切りに年内3回の利下げを見込んでいると語っていた。ポンドドルは一時1.25台後半まで買われたが、1.25台前半へと押し戻されている。今週木曜日に英金融政策委員会(MPC)が予定されている。一部では、英中銀は今週のMPCで6月利下げの基礎を固める可能性があるとの見方もここに来て高まっているようだ。
 
(7日)
 東京市場では、ドル円が堅調。前日からの流れを受けてドル買い・円売りが継続。株高のよるリスク選好の動きも見られた。朝方の取引で154円台乗せ、仲値前後でいったん153.90付近まで反落もすぐに買いが強まり、昼前のは154.50超えまで買われた。午後には154.65近辺に高値を更新。ユーロ円は165.70台から166.48近辺まで上昇。ユーロドルは1.07台後半で22ポイントレンジにとどまった。豪中銀は政策金利を据え置いた。2024年末時点での物価見通しが引き上げられ、声明ではインフレの高止まりを警戒という姿勢が示された。しかし、市場はより積極的な利上げへの動きを期待しており、発表後は豪ドル売りとなった。対ドルで一時0.66台割れ、対円では102円台割れとなった。

 ロンドン市場は、ドル円が154円台で神経質に振幅。東京朝方の153.86近辺を安値に買われ、東京午後には154.65近辺まで上昇。その後、ロンドン朝方には154円台割れに反落。そして、再び154.60付近まで買われる動き。先週末にイエレン米財務長官が「介入はまれであるべき」と発言。円安の流れを誘った。きょうは神田財務官がこの発言について口をつぐんだ。ロンドン朝方には経団連会長が「ドル円の150円上回る水準は行き過ぎ」と為替水準に言及。円買いにつながる面があった。その後植田日銀総裁が総理と定期的な意見交換を行なった。会見では「円安、今後基調的物価情勢にどういう影響か見ていく」などと述べるにとどめており、今後の利上げについての言及は見られなかった。日米金利差相場がドル円の下支えとなっている。ユーロ円は165円台後半から166円台半ば、ポンド円は193円付近から194円台前半で、ドル円とともに振幅。きょうは全般にドル高が優勢で、ユーロドルは1.07台半ばから後半、ポンドドルは1.25台で上値重く推移している。ユーロ対ポンドでは、ポンド売りが優勢だった。英MPCを控えて調整が入っているようだ。

 NY市場では、ドル買いが優勢。取引後半にドル買いが強まり、ドル円は154円台後半まで上昇。カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が、場合によっては利上げの可能性に言及したことや、6月FOMCで公表される金利見通し(ドット・プロット)で、年内2回以上の利下げは予想していないとも述べていた。イエレン米財務長官が先日に引き続き「介入は稀であるべき。協議が行われることが予想される」と、頻繁な為替介入をけん制したことで、円は再び下押し圧力に晒されているようだ。また、この日の神田財務官発言で、市場の動きが秩序だったものであれば介入の必要はない、としたことも材料視されたもよう。ユーロドルは1.07台後半まで上昇したものの、終盤にかけて伸び悩んだ。本日1.0795付近に来ている200日線には慎重なようだ。ポンドドルは1.25ちょうど付近まで一時下落。本日1.2545付近に来ている200日線を下回っている。木曜日の英MPCを控えて神経質な展開となっている。

(8日)
 東京市場で、ドル円は155円台を回復した。昨日の海外市場でカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言などを受けたドル高で154.75近辺まで買われていた。東京市場では買いが再燃、朝方に154.80台まで上昇。さらに午前中には155.27近辺に高値を伸ばした。午後には155円台に高止まり。植田日銀総裁が「足元の円安、これまでのところ基調的物価上昇率に大きな影響はない」と、従来姿勢を踏襲する発言を行ったことがドル買い・円売りを誘った。ユーロ円は166円台後半での買いにやや慎重姿勢が見られたが、ドル円の上昇が続く中で166.78近辺まで上値を伸ばした。米国市場夕方193.30台を付けていたポンド円は193.80台まで上昇。ユーロドルは朝の1.0756から若干ユーロ安・ドル高も、昼前の1.0738までの狭いレンジだった。

 ロンドン市場は、根強い円安とドル高の動き。ドル円は155.51近辺、ユーロ円は167.14近辺、ポンド円は194.19近辺などに本日の高値を伸ばした。夕方に植田日銀総裁の講演が行われた。基本的に直近の決定会合後の会見内容とは相違はみられず、会見中も円がじりじりと売られた。仮定や条件付きの話が多く、近い時期での利上げなどに対するヒントは得られなかった。また、序盤には一段とドル買いが進行する面もみられた。ユーロドルは1.0735近辺、ポンドドルは1.2468近辺まで安値を広げた。前日のミネアポリス連銀総裁発言を受けたドル買い圧力が継続した。ただ、次第にドル買いは一服し、ユーロドルは1.07台半ば、ポンドドルは1.25手前水準に下げ渋っている。あすの英MCを控えて対ユーロなどでポンドが軟調に推移する場面もあった。ECBは6月利下げ開始のコンセンサスが形成されているが、英中銀についてはまだ不透明だ。あすの経済見通しやベイリー英中銀総裁会見でヒントを探ることとなる。また、この日はスウェーデン中銀が政策金利を引き下げた。2016年以来の利下げ。先進国ではスイス中銀に次ぐ利下げ開始となった。

 NY市場では、ドル円がじり高。155円台での取引が続くなかで、NY時間には155.65近辺まで高値を伸ばした。米債利回り上昇が下支えした。先週のFOMCや米雇用統計を受けて、FRBの年内利下げ期待が復活しているが、FOMC明けのFRB幹部の発言は比較的タカ派な内容が多く見受けられ、若干の見直しの動きが出ているようだ。ただ、全般的には来週のインフレ指標を待ちたい雰囲気。ドル円は先週の乱高下の50%戻し156円付近が意識されているようだ。ユーロドルはNY時間に入って下げ一服、1.07台での取引が続いた。200日線1.0795レベルが上値を抑えた。ポンドドルはロンドン時間に1.2470付近まで下落し、21日線を下回っていたものの、NY時間かけて1.25ルちょうど付近まで買い戻された。しかし、市場では英中銀が早期利下げに踏み切るのではとの観測が出ていることがポンドの上値を重くしているようだ。1.25台半ばの200日線がレジスタンスに。

(9日)
 東京市場では、ドル円の神経質に上下動。朝方に4月25・26日開催の日銀金融政策決定会合における主な意見で「円安を背景に基調的な物価上昇率の上振れが続く場合には、正常化のペースが速まる可能性は十分にある」と公表されたことから円高に振れ、一時155.17付近まで下落。その後は米10年債利回りが上昇に転じたことから日米金利差を意識したドル買い・円売りが入り、午前の下げを帳消しにした。午後には155.74付近まで高値を伸ばした。ユーロ円も166.75付近まで下落したあと167円台を回復する動き。ユーロドルは1.07台半ばで10ポイントレンジ。

 ロンドン市場では、ポンド売りが強まった。英金融政策委員会(MPC)では予想通り政策金利が据え置かれた。注目の票割れは7対2と前回の8対1から変化した。ディングラ委員に加えてラムスデン副総裁が利下げ派に加わった。また、インフレ見通しは1年後から3年後にかけてすべて引き下げられた。ベイリー英中銀総裁は、状況が正しい方向に向かっていると楽観、とした。次回6月の利下げ開始の下地が築かれたようだ。この内容を受けてポンが急落。対ドルは1.25付近から1.2450割れへ、対円は194円台後半から194円割れ目前まで下落。対ユーロでもポンド売りに。発表前からロンドン市場はドル高の動きが続いた。ドル円は155円台半ばから156円手前へと買われ、ユーロドルは1.07台半ばから前半へと軟化。米債利回りの上昇に反応。クロス円は買われており、円安の面も。ユーロ円は167円台前半で堅調な動き。ポンド円は英中銀発表までは194円台前半から後半へと買われていた。対豪ドルや、対カナダドルなどでも円安の動きがみられている。原油高の動きが資源国通貨買いにつながる面も指摘される。

 NY市場では、ドル買いが一服。米新規失業保険申請件数が予想以上に悪化し、先週の弱い米雇用統計を追認する内容となったことでドル売りの反応が見られている。申請件数は23.1万件と昨年8月以来の高水準となった。ただ、NY州の公立学校の春休みが影響したとの見方も出ていた。ドル円は戻り売りが優勢となり、155円台半ばへと反落。ユーロドルは1.07台後半へと上昇した。ポンドドルは英中銀金融政策委員会(MPC)を受けて1.24台半ばに一旦下落したものの、NY時間に入ってドル売りが優勢となり、1.25台に上昇した。市場では英中銀の6月利下げの可能性を60%程度まで高めているが、8月のコンセンサスに変化はみられていない。

(10日)
 東京市場では、ドル円が上下動。朝方には前日のドル安の流れを受けて155.27近辺まで下落。その後は5・10日(ゴトー日)絡みの国内輸入企業からとみられる買いで155.77近辺に高値を伸ばした。米バイデン政権が来週にも中国の電気自動車(EV)などに対し関税を賦課する方針との一部報道を受け、人民元売り・ドル買いが優勢となったこともドル円相場の支えとなった。午後は、人民元安・ドル高が一服したことから伸び悩み、155円台半ばまで押し戻されている。ユーロ円は167.42から167.84で振幅。ドル円以外ではドル買いが優勢。ユーロドルは1.0773近辺、豪ドル/ドルは0.6599近辺まで下落したあと、午後には下げ渋り。

 ロンドン市場では、円安の動きが優勢。欧州株や米株先物・時間外取引などが堅調に推移しており、リスク選好の動き。ドル円は155円台後半で底堅く推移。ユーロ円は168円目前まで、ポンド円は195円台前半へと高値を伸ばしている。ポンド相場にとっては、この日発表された第1四半期と3月のGDPが強含んだことが買いを誘う場面があった。ポンドドルは1.25台前半で一時1.2540付近まで買われた。その後は上昇一服も、前日終値水準は上回っている。対ユーロでもポンド高で推移している。ユーロドルは1.07台後半での狭いレンジ取引となっている。ドル指数は東京時間に小幅上昇したあとは、前日終値付近で揉み合っている。

 NY市場では週末を前に比較的落ち着いた動き。ロンドン市場からの円安基調もあり、155.90近辺を付け、金曜日の高値を更新も、木曜日高値に届かず、その後揉み合いとなった。指標や発言に対する反応も鈍く、様子見ムード。ユーロやポンドも大きな動きは見られず。目立ったのはカナダドルの買い。カナダ雇用統計が予想を大きく上回る雇用の伸びを示すなど力強い結果となり、発表後にカナダ買いが広がった。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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