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ドル円、財務省の口先介入強化で152円に壁を形成=NY為替概況

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ドル円、財務省の口先介入強化で152円に壁を形成=NY為替概況

 きょうのドル円はロンドン時間に売りが強まり151円ちょうど付近まで下落する場面が見られたが、NY時間に入って下げ止まっている。財務省、日銀、金融庁が国際金融資本市場に関わる情報交換会合を突如開催し、財務省の神田財務官が円安けん制に対する語気を強めたことで円が買い戻されている。

 財務官は会合後の会見で「最近の円安の進展はファンダメンタルズに沿ったものとは到底言えず、背景に投機的な動きがある」とした上で、「行き過ぎた動きに対してはあらゆる手段を排除せずに適切な対応を取る」と語った。

 本日のドル円は一時152円手前まで上昇し、152円台をうかがう動きも見せていた。財務省としては152円台は許容しないという姿勢を、金融庁まで使って強調したかったのかもしれない。確かにきょうの動きで152円に心理的な壁を形成したことは間違いなさそうだ。

 とはいえ、152円の上値抵抗を維持できるのはファンダメンタルズが最終的に支持する場合だけで、FRBが高金利を当面維持し、ドル高の流れが更に強まった場合、財務省が152円より上で実弾介入を実施したとしても、一時的な動きに留まる。いずれにしろ、FRBが利下げに積極的になる局面を待つしかないのかもしれない。

 ユーロドルは1.08ドル台前半での小幅な値動きが続いた。本日の200日線が1.0835ドル付近に来ているが、その下の水準での値動きが続いており、下向きのトレンドに変化はないようだ。

 市場は、ECBの6月利下げ開始を完全に織り込んでおり、議論は、最初の利下げ時期から、その後に何回利下げが行われるかに移っているようだ。エコノミストからは、6月に利下げを開始した後、ECBは追加利下げを9月まで待つとの見方が出ている。9月より先はインフレが2%目標を下回り、国内コスト圧力も低下していることが予想されることから、各理事会で利下げが実施されると見ているという。

 6月、9月、10月、12月に0.25%ポイントずつの利下げを行い、年末までに中銀預金金利を3%まで引き下げると予想している。

 きょうもポンドドルは1.26ドル台前半での小動きが続いた。ここ来て英中銀も利下げ期待が高まっており、FRBやECBと同時期の利下げ開始になるのではとの観測も強まっている。中銀間の差が縮小する中で、ポンドドルも上値追いができなくなっているようだ。

 今年に入って為替市場は超低ボラティリティの展開となっており、ポンドドルに動きがないのもそれを証明している。1-3月期のポンドドルの取引レンジは現在3.75セントで、高値は1.2894ドル、安値は1.2519ドルとなっている。これは1996年以来の狭さであり、1970年代半ば以来の狭さに毛が生えた程度だという。

 これはある意味、理に適っているとの指摘も出ている。インフレ指標や中銀の発言に端を発した短期的な相場変動があったにせよ、世界の一般的な見方は年初から大きく変わっていない。今年の市場は、かなりの数の利下げ期待でスタートしたが、その後期待は後退した。しかし、またその賭けを再燃させている状況。4月以降、FRBか英中銀のどちらかが仲間割れすれば、さらに盛り上がるかもしれないという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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